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シンセ・イベント『Knobcon』、今年は開催されないことが決定…… 写真で振り返る昨年の『Knobcon』
北米最大規模のシンセサイザー・イベント『Knobcon(ノブコン)』が、来年に延期されることが発表されました。

第9回目(Number Nine)の『Knbocon』のビジュアル。すでに日付は来年になっている
毎年9月にアメリカ・シャンバーグで開催されているシンセサイザー・イベント、『Knobcon』。9回目となる今年は、9月11日から13日の日程で開催される予定でしたが、昨日、来年に延期されることが正式に発表されました。主催者の公式ステートメントは、以下のとおりです。
大規模な集会に対する制限が続いているため、我々は『Knobcon』を2021年9月10日〜12日に延期するという難しい決断を下しました。既存のスポンサー契約、出展者登録、入場チケットは、新しい日程でも有効です。この日程変更によってご迷惑をおかけすることをお詫びします。2021年に『Knobcon』でお会いできることを楽しみにしています。
昨年は、Buchla Series 100、Buchla Easel Command、Ashun Sound Machines HYDRASYNTH、Modal Electronics ARGON8、Isla Instruments SP 2400(その後、製品名はS2400に変更)などなど、多くの新製品のデビューの場となった『Knobcon』。小規模ながら本当にすばらしいイベントで、ICONでも3年連続で取材に訪れていただけに、今年は開催されないというのは非常に残念です。来年はこの状況が落ち着き、例年どおり開催されることを願いつつ、昨年の様子を写真で振り返ることにします。

昨年の『Knobcon』は、9月6日から8日の日程で、アメリカ・シャンバーグのHyatt Regency Schaumburgで開催された

昨年のビッグ・ニュースは、何と言ってもBuchla Series 100の復刻。その後、続報はないものの、発売を待ち望んでいる人も多いはず

ご存じBuchlaの伝道師、トッド・バートン(Todd Barton)氏

こちらもBuchlaの新製品、Easel Command。先ごろ、ようやく出荷が開始されたものの、どのショップも軒並み品切れになっている

Ashun Sound Machines HYDRASYNTH。香港発の新型シンセサイザー

Modal Electronics ARGON8。ウェーブテーブル音源の楽器としての可能性を追求した新型シンセサイザー

現代版SP-1200、Isla Instruments SP 2400。その後、製品名はS2400に変更され、SNSを見ると完成は間近のもよう

昨年の『Knobcon』でデビューをはたしたErica SynthsのPico System III。オール・イン・ワンのモジュラーシンセ

Synthesis Technologyの新モジュール、E520。強力なマルチ・エフェクト・モジュールで、こちらも先ごろ出荷が開始された

特別デザインのパネルが装着されたIndustrial Music Electronicsの新モジュール、Bionic Lester MK3(左)、Andore(中央)、Kermit MK3(右)。その他、Piston Honda MK3のハードウェアに仕込まれた開発中のグラニュラー・プロセッサーも披露された

欧米では日増しに評価が高まっているFive12 Vector Sequencer(ケース左下)。直感的な操作性と視認性の良さがウリのシーケンサー・モジュール

ポートランドの雄、エリック・シュラッピ(Eric Schlappi)率いるSchlappi Engineering。開発中のオシレーター・モジュール、BODYを初披露(左側の白いパネルのモジュール)

同じくポートランド MØFFENZEEF MODULARのドローン・マシン、STARGAZER。残念ながらMØFFENZEEF MODULARは、電子楽器の開発/販売を終了するという

アメリカ・シンシナティの新しいEurorackケース・ブランド、Blackhole Cases。60HPの小型ケース、SIXに注目が集まっていた

最近のビデオ・シンセサイザー・ブームの火付け役、LZX Industries。同ブランドが出展しているイベントは、この『Knobcon』のみ

OpenGLビデオ・シンセサイザー、Erogenous Tones Structure。『Knobcon』前夜祭の映像演出は、Erogenous Tonesのメンバーが担当している

前夜祭のようす。プレイしているのは、シカゴのモジュラー・シーンを代表するアーティスト、redstripedown

同じく前夜祭のようす。プレイしているのは、『Knobcon』を主催するSTG Soundlabsのジョン・ドレイク(John Drake)。生粋のシンセサイザー・マニアで知られ、毎年大量の機材を持ち込む

『Knobcon』会場でなければなかなかお目にかかれない、STG Soundlabsの5Uモジュラー

本当にすばらしいイベントである『Knobcon』。ぜひ来年は、これまでどおり開催してほしいもの
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