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Apple、Logic Pro 11.2をリリース…… 2ミックスからピアノやギターを分離できる新しい『Stem Splitter』や、歌詞を書く際に便利なChatGPTによるテキスト生成機能も統合
AppleがLogic Proを11.2にアップデート。新機能『Frashback Capture』が搭載され、ステム分離機能『Stem Splitter』の精度も大幅に向上するなど、さらなる進化を遂げました。歌詞を入力するのに便利なノートパッドには、Apple Intelligence/ChatGPTを活用したテキスト生成/修正機能も実装されています。

Apple Logic Pro 11.2。同時にiPad版もアップデートされた
Appleは2025年5月28日、Logic Proの最新バージョン、11.2をリリースしました。Logic Pro 11.2の目玉と言えるのが、『Frashback Capture』と名付けられた新機能の搭載。『Frashback Capture』は、プロジェクトが録音状態でなくても、入力されているMIDI/オーディオ・データを自動的に記録してくれる機能(Ableton Liveにおけるキャプチャのような機能)で、これによって何気なく弾いたフレーズなどを楽曲に取り入れることが可能になります。オーディオの記録時間は最長1分で、サイクル・モードがオンのときはテイク・リージョンとして記録。鍵盤をポロポロと弾いていて、“あ、今のフレーズ良かったな”ということがあると思いますが、『Frashback Capture』を有効にしておけば、そういったフレーズを逃さずに楽曲に取り入れることができます。

『Frashback Capture』は、コントロール・バーからもオン/オフできる
Logic Pro 11.2では、ステム分離機能である『Stem Splitter』の精度も大幅に向上。これまでは、“ボーカル”、“ドラム”、“ベース”、“その他”という最大4つのステムへの分離でしが、Logic Pro 11.2の『Stem Splitter』では新たに“ギター”と“ピアノ”が追加され、最大6つのステムに分離することが可能に。また、任意のステムのサブ・ミックスも作成できるようになり、プリセット機能も搭載されました。プリセット機能を使えば、頻繁に利用するステムの組み合わせを素早く呼び出すことができます。

新たに“ギター”や“ピアノ”も分離できるようになった『Stem Splitter』
歌詞やメモを記録するのに便利なノートパッドも進化し、新機能『作文ツール』が実装されました。『作文ツール』は、Apple Intelligence/ChatGPTを利用したテキスト生成/修正機能で、入力した文章を校正したり、ChatGPTにテキストを生成させたりすることが可能。歌詞のアイディアを練る際に重宝しそうな機能です。

ノートパッドでApple Intelligence/ChatGPTを利用できる『作文ツール』
その他、新しいサウンドパック(Magnetic Imperfections/Dancefloor Rush/Tosin Abasi)も追加され、トラックを名前あるいはトラック番号で検索できる『トラックを検索して選択』コマンドが搭載されるなど、さらに使いやすいDAWとして進化を遂げたLogic Pro。既存ユーザーは、無償でアップデートすることができます。
