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名機SP-1200のコンセプトを受け継いだ新型サンプリング・ドラム・マシン、Isla Instruments「SP2400」がデビュー
2019年9月6日から8日にかけて、アメリカ・シャンバーグで開催された北米最大規模のシンセサイザーの祭典、『Knobcon』。今年も多数の新製品がお披露目されましたが、中でもDJ/トラックメイカーとおぼしき人たちの注目を集めていたのが、サンプリング・ドラム・マシン「SP2400」です。

アメリカのIsla Instrumentsが鋭意開発中の「SP2400」は、名機E-mu SP-1200のフィロソフィーを受け継いだ新型サンプリング・ドラム・マシン。SP-1200の単なるレプリカではなく、基本コンセプトや筐体デザインは継承しつつ、現代の制作環境にマッチするように設計された完全に新しいドラム・マシンです。

核となるオーディオ・エンジンは、24bit/48kHzの『HD Mode』と12bit/26kHzの『SP Mode』を選択できるデュアル仕様で、『SP Mode』ではSP-1200の太くザラついたサウンドを再現。楽曲に合わせて音の質感を変えることができる、とてもユニークな仕様になっています。サンプル・ストレージはmicroSDカードとUSBメモリの両方に対応し、USB端子に接続したコンピューターから直接サンプルを読み込むことも可能。ボス RC-505のようなルーパー・マシンとして使用できるモードや、サンプルのトランジェントを検知して自動でスライスする機能なども備えています。

「SP2400」の主な特徴は、以下のとおりです。
- 名機SP-1200のコンセプト/デザインを受け継いだサンプリング・ドラム・マシン
- 24bit/48kHzの『HD Mode』と12bit/26kHzの『SP Mode』を選択できるデュアル・オーディオ・エンジン
- 8ch仕様、ステレオ・レコーディング/プレイバックに対応。マイク・プリアンプも搭載
- チャンネルごとにパンを設定することができ、7〜8chはリンクさせることで、ステレオ・サンプルを扱うことが可能
- チャンネルごとに用意されたハイパス/ローパス・フィルター
- ボス RC-505のように使用できる『Looper Pedal』モード
- サンプルのトランジェントを検知して自動でスライス
- プレイバック時にそのままレコーディング/オーバーダブが可能
- ベロシティ・センシティブ対応のパッド、高品質なスライダー。ボタン/スイッチには、業務用機器のパーツを採用
- 明るく、どんな角度でも見やすい有機ELディスプレイ
- サンプル・ストレージのためのmicroSDカード・スロット
- USBメモリやキーボード、MIDIコントローラーなどを接続できるUSBホスト/デバイス端子
- ステレオ・ミックス出力、1〜8ch独立出力、ヘッドフォン出力、マイク入力、フィルター入力、MIDI入力/出力/スルー
- 4つのパーツで構成された堅牢なスティール/アルミニウム製筐体
- 電源は100〜250V対応のユニバーサル仕様
『Knobcon』会場で展示されていたプロト・タイプは、電源が入らないモックに近いものでしたが、それでも存在感は十分。SP-1200と比べるとメタル感のある業務機のようなルックスで、かなり物欲をそそる仕上がりになっていました。「SP2400」の価格は949ドルで、2019年12月から2020年1月にかけて出荷を開始する予定とのこと(オンライン・ストアでは既に予約受付中)。さらなる詳細は、Isla InstrumentsのWebサイトをご覧ください。
