NEW PRODUCT
NAMM 2019: Akai Pro、PC無しで制作/ライブが行える、“スタンドアローンAbleton”的マシン「Force」を発表
来週木曜日(日本時間:25日(金)の深夜3時)に始まる世界最大規模の楽器のトレード・ショー、『The NAMM Show』。その開幕に先行して、Akai Professionalは本日、新製品「Force」を発表しました。
マルチ・カラーのマトリクス・パッドと、大型のマルチタッチ・ディスプレイが目を惹く「Force」は、スタンドアローンで(コンピューター無しで)音楽制作やライブ・パフォーマンスが行えるマシン。スタジオ/制作用プロダクション・ツールと、ライブ/DJ用パフォーマンス・ツールの垣根を取り払うというのが「Force」の大きなコンセプトのようで、Akai Professionalは、“最新の機能と想像力を最大限引き出すワークフローの両方を兼ね備えたマシン”とアピールしています。
「Force」の基本となるのが、パターンやフレーズを“クリップ”として扱うワークフローで、これにより直感的なアレンジ/パフォーマンスが可能になっているとのこと。このあたりは、Ableton Liveからインスパイアされた設計という印象です。トラックは、オーディオや長尺のサンプルを扱う『オーディオ・トラック』のほか、MPCスタイルの『ドラム・トラック』、4種類のソフト・シンセをプラグインとして扱う『プラグイン・トラック』、ピアノなどマルチ・サンプルの音源を扱う『キーグループ・トラック』、外部MIDI機器を鳴らす/コントロールする『MIDIトラック』、Eurorackモジュールなどを制御する『CVトラック』が用意され、1台完結型のマシンではありますが、外部機器との連携も十分に考慮されていることが分かります。Akai Professionalによれば、将来実施されるアップデートで、Ableton Liveとのディープ・インテグレーション機能も実装されるとのことです。
「Force」の主な機能/仕様は、以下のとおりです。
- コンピューター無しで使用できるスタンドアローン・マシン
- プロダクションとパフォーマンス、両方に対応
- 直感的にアレンジ/プレイできるクリップ・ベースのワークフロー
- オーディオ/ドラム/プラグイン/キーグループ/MIDI/CVの6種類のトラック
- ソフト・シンセをプラグインとして提供。4種類のシンセ・エンジンを搭載
- 強力なサンプラー機能を搭載。リアルタイム・サンプリングやMPCスタイルのサンプル編集にも対応
- SampleTools by CR2、MSX Audio、Sample Magicが制作した248のキット、16のデモ・プロジェクト、2,500以上のループ、500以上のパターンを収録。総容量は10GB以上
- Ableton Link対応
- 7インチ・フルカラー・マルチタッチ・スクリーン
- 8×8のマルチカラー・マトリクス・パッド。ベロシティ/プレッシャー対応
- 8基のロータリー・エンコーダー/スイッチ。タッチ・センシティブ対応、個別に有機ELディスプレイも装備
- 2系統のオーディオ入力(XLR/TRSフォーン兼用のコンボ端子)。マイク入力にも対応、ファンタム電源供給も可能
- 4系統のオーディオ出力(ステレオ・ペア。TRSフォーン端子)
- 1基のヘッドフォン出力
- MIDI入力/出力/スルー端子
- 4系統のCV/Gate出力
- 2基のUSB Type-A端子
- 1基のUSB Type-B端子
- Ethernetリンク端子
- 16GBのオンボード・ストレージ
- フル・サイズのSDカード・スロット
- 2.5” SATAドライブ(HDD/SSD)を内蔵可能
- 横幅350×奥行389×72.5mm/重量3.87kg
「Force」は北米では2019年2月5日、ヨーロッパでは2月後半に販売が開始され、北米での販売価格は1,499ドル(約165,000円)となっています。詳しくは、Akai ProfessionalのWebサイトをご覧ください。