WORLD SYNTHESIZER
WORLD SYNTHESIZER #27:Seymour Duncan、ユニークな“アナログ・ファズ・シンセサイザー”、「Fooz」を発表
ギター用ピックアップの名門メーカー、米Seymour Duncanが、新製品「Fooz」を発表しています。
「Fooz」は、ギター用のファズ・ペダルですが、シンセ・ライクなローパス/バンドパス・フィルターや、強力なモジュレーション機能を搭載したユニークな製品。Seymour Duncanはこのストンプを称して、“アナログ・ファズ・シンセサイザー”と呼んでいます。
入力段にエッジの効いたファズ、その後段にローパス/バンドパス切り替えのレゾナンス付きフィルターというのが「Fooz」の基本的なシグナル・フロー。もちろんオーディオ・パスは、すべてアナログ回路です。入力音をオシレーターとして捉え、フィルターやモジュレーションで音を加工する、いわゆる“シンセ・ストンプ”は決して珍しくありませんが、Seymour Duncanによれば、実際には本物のアナログ・シンセのような質感/相互作用のある製品はほとんど存在しないとのこと。アナログ・シンセを構成する要素をストンプ筐体に凝縮し、各要素を相互作用させるというのが「Fooz」のメイン・コンセプトとのことです。
「Fooz」の肝と言えるのが、アナログ・シンセ特有の相互作用を実現する強力なモジュレーション機能。内蔵のモジュレーション・ソースはLFOとエンベロープ・フォロワーの2種類で、LFOでは全体の音量とフィルターのカットオフ・フリケンシー、エンベロープ・フォロワーではフィルターのカットオフ・フリケンシーとLFOのデプス/スピードを変調可能。背面にはエクスプレッション・ペダル入力を備え、ほとんどのパラメーターはペダルでコントロールすることも可能なようです。
アナログ・シンセの創造力をギターにもたらす、ユニークな“アナログ・ファズ・シンセサイザー”、「Fooz」。北米では既に販売が開始されており、価格は349ドルとなっています。