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IK Multimedia、「T-RackS 6」を発表…… 自分の楽曲をリファレンスに適合できる新モジュールを搭載、無償版の「T-RackS Intro」の提供もスタート
IK Multimediaが、T-RackSを約7年ぶりにメジャー・バージョン・アップ。多くの新機能が追加された新バージョン、「T-RackS 6」がリリースされました。完全に無償で利用できる「T-RackS 6 Intro」も提供されています。
IK MultimediaのT-RackSは、さまざまな種類のエフェクト(モジュール)を網羅した包括的なミキシング/マスタリング・スウィートです。最初のバージョンがリリースされたのは1997年のことで、ユニークな“アナログ・モデリング・ベースのマスタリング・ソフトウェア”として登場しました。その後、モジュールの数は約50種類にまで増え、強力なミキシング/マスタリング・スウィートとして進化。そのサウンドの良さと機能性の高さは、世界中のクリエイター/エンジニアから絶大な支持を集めています。
本日(2024年9月5日)発表された新バージョン「T-RackS 6」では、包括的なミキシング/マスタリング・スウィートというコンセプトはそのままに、多くの新機能が追加されています。まずモジュールは、新開発のものが8種類追加され、合計60種類にまで増加。読み込んだリファレンス・トラックにサウンドを適合できるインテリジェントなマスタリング・モジュール『Master Match X』、低域の処理に特化したマルチ・プロセッサー・モジュール『Bass ONE』、Moogのトランジスター・ラダー回路を元に開発された強力なフィルター・モジュール『Filter Fusion』など、8種類の新モジュールはどれも魅力的なものばかりです。また、このバージョンからすべてのコンプレッサー・モジュールがサイドチェイン入力に対応したというのも、大きなニュースと言えるでしょう。さらにプラグイン版は、ユーザー・インターフェースが再設計され、これまで以上にコンパクトにリサイズすることが可能に。グラフィックの描画速度も大幅に向上しているとのことです。
これまでどおり、スタンドアローン・ソフトウェア(Mac/Windows対応)としてもDAW用プラグイン(VST 3/AU/AAX対応)としても使用できる「T-RackS 6」ですが、スタンドアローン・ソフトウェアの『T-RackS Mastering Console』も大きく改良されています。各モジュールの入力/出力レベルを確認できるメーターが追加され、最大4種類のモジュールをインサートできるマスター・バスも新たに搭載。タグ/スマート検索機能を備えた使いやすいプリセット・ブラウザも実装されました。また、メーター機能も強化され、ラウドネス(EBU R128、ATSC A/85、OP-59、日本の放送局で採用されているARIB TR-B32スタンダードに対応)、VU、トゥルー・ピークPPM、ダイナミック・レンジ、スペクトログラム、フェーズ・スコープ、コアレションといったメーター類を自由に表示/非表示することが可能に。自分に必要なメーターだけを表示させて、作業に集中できるようになりました。
「T-RackS 6」は、60種類のモジュールを収録した最上位版の「T-Rack 6 Max」、40種類のモジュールを収録した「T-Rack 6 Pro」、19種類のモジュールを収録した「T-Rack 6」、無償版の「T-RackS 6 Intro」(3種類のモジュールを収録)という4種類のグレードで展開されます。販売価格は、「T-Rack 6 Max」が€299.99/49,490円、「T-Rack 6 Pro」が€199.99/32,990円、「T-Rack 6」 が€99.99/16,490円で、アップグレード版の「T-RackS 6 Max Upgrade」は€199.99/32,990円、「T-RackS 6 Pro Upgrade」は€149.99/24,740円(「T-RackS 6 Max Upgrade」は、T-RackS 5のフル・バージョン以上の登録者、「T-RackS 6 Pro Upgrade」は、T-RackS 4以降の有償版登録者が対象)。なおIK Multimediaのオンライン・ストアで購入する場合、T-RackS 5 Maxバージョン2もしくは50種類以上のモジュールの登録者には€100、25種以上のモジュール登録者には€50の割引が適用されるとのことです。さらなる詳細は、IK MultimediaのWebサイトをご覧ください。