WORLD SYNTHESIZER
WORLD SYNTHESIZER #4:シンセ仙人開発の“ラズパイ・シンセ”、「S³-6R」がさらに進化! 待望の一般頒布も間もなく?
R社の元サウンド・エンジニア、“シンセ仙人”が独自に開発を進めているデジタル・シンセ、「S³-6R(エスキューブ6R)」がバージョン4にアップデート。待望の頒布も、そう遠くないうちに開始されそうです。(注:シンセ仙人からのご指摘により、一部文面を修正しました。2018年8月6日15:00)
昨日と今日、東京・ビックサイトで開催されているMakerたちの祭典、『Maker Faire Tokyo 2018』。今年もシンセ仙人製作のオリジナル・シンセ、「S³-6R」が展示されていました(一昨年のレポート記事はこちら)。「S³-6R」は、Raspberry Pi 3を使って製作されたデジタル・シンセで、過激な変調でもエイリアス・ノイズが少ない独自の“αα-Phase Modulation”に適応させた2基のオシレーターと、位相変調専用のモジュレーション・ソース(EG/LFO)を備え、複雑で厚みのあるサウンドを作り出せるのが特徴です。24bit/96kHzの“ハイレゾ”処理により、サウンドの解像度や音色の変化も非常になめらか。6ボイス・ポリフォニック仕様で(ポリフォニック・ポルタメントにも対応!)、ステレオ・エフェクトも搭載しています。
今回お披露目された最新バージョン、Ver.4ではオシレーター1の種類が20、オシレーター2の種類が7、計27種類に増え(Ver.3では計15種類)、フィルターの“形状”を変質できる機能“Filter Shape Mutator”に、応答範囲を拡張した“Filter Shape Mutator-X”を新たに追加。これまで以上に複雑な音作りが可能になりました。“Filter Shape Mutator-X”は、“Filter Shape Mutator”と比べるとマイルドな効きが特徴とのことです。
そしてこの「S³-6R」、遂に少量頒布が行われるもよう。シンセ仙人いわく、どのような形での頒布がベストか、いろいろとリサーチしているとのことです。現在はローランドのRoland Boutiqueシリーズ用キーボード、K-25mに収められている「S³-6R」ですが、このスタイルに関しても再考しているとのこと。一体どのような形で頒布されるのか、期待して待つことにしましょう。「S³-6R」について詳しくは、シンセ仙人が所属するR-MONO LabのWebサイトをご覧ください。