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IK Multimedia、Lurssen Masteringだけで使用されていた特別なマスタリング用EQプラグインを一般にも販売開始…… M/S処理にも対応
IK Multimediaが新作プラグイン、「Lurssen Mastering EQ(ラーセン・マスタリング・イーキュー)」をリリース。グラミー・エンジニア、ギャヴィン・ラーセンとルービン・コーエンが愛用するステレオ真空管EQ、EAR 825Qをモデリングしたプラグインの登場です。

IK Multimedia「Lurssen Mastering EQ」
アメリカ西海岸、バーバンクに拠点を構える『Lurssen Mastering(ラーセン・マスタリング)』は、ギャヴィン・ラーセン(Gavin Lurssen)とルービン・コーエン(Reuben Cohen)という2人のエンジニアが創設したマスタリング・スタジオです。エリック・クラプトンやメタリカ、モトリー・クルーなど、著名なアーティストの作品を手がけてきた2人は、これまでグラミー賞やTEC Arwardなど名誉あるアワードを複数回受賞。最先端の機材が導入されたスタジオはDolby Atmosコンテンツのマスタリングにも対応し、スター・ウォーズ・シリーズの『マンダロリアン』など、映像作品のサウンドトラックも数多く手がけています。

『Lurssen Mastering』のギャヴィン・ラーセン(写真右)とルービン・コーエン(写真左)
今回リリースされた「Lurssen Mastering EQ」は、そんな2人が愛してやまないステレオ真空管EQ、EAR 825Qをモデリングしたプラグイン。2×シェルビング+3×セミ・パラメトリックというシンプルな仕様のEQながら、狙ったポイントを正確かつ音楽的に補正することができます。出力段にはゲイン・コントロールも備わり、ステレオで使用する場合は上下のパラメーターをリンクさせることも可能。実機には無い「Lurssen Mastering EQ」ならではの機能として、微妙なサチュレーションを付加することができる『COLOR』スイッチや入力段でのインプット・レベル調整機能なども備え、さらにはMid/Side処理で使用することも可能になっています。
IK Multimediaによれば、EAR 825QのモデリングはLurssen Mastering Console開発時にも実施し、その一部は同ソフトウェアにも含まれているとのこと。しかしLurssen Mastering Consoleの発売後、ギャヴィン・ラーセンから「すべてのパラメーターを操作できるEQ単体のプラグインも欲しい」というリクエストがあり、非売品のプラグインとして開発したのが今回の「Lurssen Mastering EQ」とのことです。つまり『Lurssen Mastering』のマスタリング・エンジニアだけが使用できた特別なプラグインが、今回晴れて一般にもリリースされたということになります。

人気のマスタリング・ソフトウェア、Lurssen Mastering Console
「Lurssen Mastering EQ」は、AU/VST 3/AAX対応のプラグインとしてはもちろん、T-RackS 6のモジュールとしても使用することが可能。通常価格は99.99ユーロ/16,490円ですが、現在発売記念イントロ・プライスの49.99ユーロ/8,240円で販売されています。また、Lurssen Mastering Consoleとのバンドル・パッケージ「Lurssen Mastering Suite」も提供され、こちらの通常価格は199.99ユーロ/32,900円、発売記念イントロ・プライスは99.99ユーロ/16,490円となっています。さらなる詳細は、IK MultimediaのWebサイトをご覧ください。
