関連リンク:
WORLD SYNTHESIZER
WORLD SYNTHESIZER #3:VOCALOID、遂にEurorackに! 歌声モジュラー、「VOCALOOP 88」が発表
一昨年、15台限定で販売された「VOCALOOP」が、Eurorackモジュールで復活! 「VOCALOOP 88」として年末発売予定とのことです。
今日と明日、東京ビッグサイトで開催されている『Maker Faire Tokyo 2018』でお披露目された「VOCALOOP 88」は、あにぞんが開発/販売した音系ガジェット「VOCALOOP」のEurorackバージョン。「VOCALOOP」は、ヤマハ製音源チップ NSX-1を積んだループ・シーケンサーで、VOCALOID音源の歌声を自在にシーケンスできるガジェットとして、発表時は大きな話題になりました(開発者インタビュー記事はこちらに掲載しています)。NSX-1の生産完了に伴い、結局一般には15台しか販売されなかった「VOCALOOP」ですが、あにぞんは今回、独自のルートからNSX-1を100個確保することに成功。オリジナル「VOCALOOP」開発時から検討していたEurorackバージョンとして再生産を決めたとのことです。
基本的には「VOCALOOP」のEurorackバージョンである「VOCALOOP 88」ですが、新たに2系統のCV入力(うち1系統はGateに切り替えも可能)とCV/Gate出力、シンク入力を搭載。これにより発音パラメーターをCVでコントロールしたり、内蔵シーケンサーを外部モジュールと同期させることが可能になっています。その他、フロント・パネルにはステレオのオーディオ出力や、ヘッドフォン出力なども装備。「VOCALOOP」にあって、「VOCALOOP 88」に無いのは、内蔵スピーカーくらいとのことです。
音源は引き続きNSX-1なので、生成される歌声や“できること”は、オリジナル「VOCALOOP」とまったく同じとのこと。ただ、歌声をCVでコントロールできるようになったので、予想がつかない過激な歌声も作り出せそうです。
ローランド AIRAモジュールのように、本体に電源入力を備えているため、単体で使用することもできる「VOCALOOP 88」(専用ケースも準備中とのこと)。年末発売予定とのことで、今回確保できたNSX-1の数に合わせて、100台限定になるだろうとのことでした。ちなみに「VOCALOOP 88」の“88”は、モジュラー・シンセの“パッチ”から取ったとのことで、“パチパチ”と発音するそうです。