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iZotope、Catalystシリーズの最新作、「Velvet」を発表…… ボーカルを素早く、思う存分“磨き上げる”ことができるインテリジェント・プラグイン
iZotopeが新作プラグイン、「Velvet(ヴェルヴェット)」を発表。歌声を徹底的に磨き上げることができる、新世代ボーカル・プロセッサーの登場です。
iZotope「Velvet」
AIプラグインの雄、iZotopeが昨秋から展開しているCatalyst(カタリスト)シリーズは、新しい発想のエフェクトを使いやすいUIでまとめ上げた新規軸のプラグインです。これまで、機械学習によって原音に最適な処理を行うインテリジェント・サチュレーターの「Plasma」、画期的なアンマスク処理によって原音の明瞭度を保持するインテリジェント・リバーブの「Aurora」、同じくアンマスク処理を採用したインテリジェント・ディレイの「Cascadia」という3製品がラインナップ。8,500円均一という高いコスト・パフォーマンスも相まって、世界中のクリエイターから支持を集めています。
アンマスク処理によって原音の明瞭度を保持する画期的なリバーブ、「Aurora」
本日(2025年5月7日)リリースされた「Velvet」は、そんなCatalystシリーズの第4弾となる製品で、『ディエッサー』、『トーナル(音色)・プロセッサー』、『クリック・リムーバー』という3種類の処理に対応したボーカル・プロセッサーです。ボーカル処理に特化した複合型のプロセッサーは他にも存在しますが、「Velvet」は自動で設定してくれるインテリジェントなディエッサーと、複数のターゲット・プロファイルが用意されたトーナル・プロセッサーによって、理想的な処理を素早く得られるのが大きな特徴。コンプレッサーや残響系のエフェクトは(あえて)搭載せずに、“歯擦音の抑制”と“トーン(音色)・コントロール”というボーカルの基本的な処理/補正にフォーカスしている点もユニークと言えるでしょう。歌声を徹底的に磨き上げることができる、これまでに無かったタイプのボーカル・プロセッサー、それが「Velvet」なのです。
これまでのCatalystシリーズのプラグイン同様、「Velvet」のUIは非常にシンプル/明快で、上半分が耳障りな歯擦音の抑制する『Sibilance』(ディエッサー)セクション、下半分が音色をコントロールする『Tonal』セクション、右端がクリック・ノイズを除去する『De-Click』セクションとなっています。『Sibilance』セクションは、左上の“Learn”ボタンを押せば、「Velvet」は原音を解析して、歯擦音を抑制するEQカーブを自動的に設定。もちろん、マニュアルで処理の強さ(Amount)やスレッショルドを補正することもでき、ビジュアル・ディスプレイ上のノードをドラッグすれば、周波数やQを自由に設定することもできます。そして秀逸なのが『Tonal』セクションで、左下のメニューからターゲット・プロファイルを選択し、左側の“Lift”(ブースト方向の処理の強さ)と“Tame”(カット方向の処理の強さ)を操作するだけで、簡単に理想的なトーンに近づけることが可能。一番下に用意された3本のスライダーでは、EQ処理の強さを低域/中域/高域の3バンドに分けて設定することができます。また、右端に用意された『De-Click』セクションでは、ボーカル録音時に入ってしまったクリック・ノイズを素早く除去することが可能になっています(この『De-Click』セクションは、RXの技術がベースになっているとのことです)。
歯擦音を抑制するEQのカーブを選択することも可能
『Tonal』セクションで選択できるターゲット・プロファイル。楽器用のプロファイルも用意されている
人間の声を、素早く、完璧に磨き上げることができる、インテリジェントなボーカル・プロセッサー、「Velvet」。販売価格は8,500円で、有償のiZotope製品の登録ユーザーなら、約25%OFFの6,300円で購入することができます(2025年5月21日23:59までの期間限定)。また、有償のiZotope製品の登録ユーザーは、他のCatalystシリーズのプラグイン(Plasma/Aurora/Cascadia)も、約25%OFFの6,300円で購入することができます(こちらも2025年5月21日23:59までの期間限定)。さらなる詳細は、メディア・インテグレーションのWebサイトをご覧ください。