MODULAR SYNTH
シングルボードコンピュータをモジュール化した“Eurorack PC”、「PAC BOT」…… モジュラーシンセの中でDAWやプラグインを使用することが可能に
モジュラーシンセの中でDAWやプラグインを使いたい…… そんな欲求をかなえてくれる“Eurorack PC”、「PAC BOT(パック・ボット)」シリーズが発売になりました。
アメリカのPoint And Click Systemsというガレージ・メーカーが開発した「PAC BOT」シリーズは、シングルボードコンピュータ(SBC)と大型のカラー・ディスプレイをEurorackモジュール化した製品。Raspberry Pi(?)を搭載した「PAC BOT 1」(26HP)、Lattepanda 3 Deltaを搭載した「PAC BOT 2」(48HP)、Lattepanda Sigmaを搭載した「PAC BOT 3」(84HP)という3種類の製品がラインナップされ、「PAC BOT 2」と「PAC BOT 3」はWindows/Linux PCとして機能します。
いずれもEurorack電源では動作せず(別途電源供給が必要)、「PAC BOT 1」と「PAC BOT 2」が60mm、「PAC BOT 3」は65mmとかなり奥行きがありますが、それでもモジュラーシンセの中でDAWやプラグインを使えるというのは大きな魅力。14インチのタッチ・スクリーンを搭載した「PAC BOT 3」なら、Ableton Liveで実に50トラック(!)を同時に表示できるとのことです(しかもタッチ操作が可能!)。フロント・パネルのインターフェースは最低限で、USB端子やHDMI端子、ネットワーク用のRJ-45端子などを装備。オーディオ/MIDIインターフェースとして相性が良さそうなのは、やはりExpert Sleepersの製品で、USB端子にES-9やES-8を接続すれば、かなり強力な“モジュラー・ワークステーション”となりそうです。
YouTubeには、リチャード・ディヴァインが「PAC BOT 2」でNative Instruments Reaktorを使用している動画がアップされており、ビデオ・アーティスト/videoheadroom.systems(brownshoesonly)のニック・シオンティー(Nick Ciontea)も愛用している“Eurorack PC”、「PAC BOT」シリーズ。気になる販売価格は、「PAC BOT 1」が400ドル、「PAC BOT 2」が1,200ドル、「PAC BOT 3」が1,800ドルとなっています。スペックなどの詳細については、Point And Click SystemsのWebサイトをご覧ください。
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