SYNTH & MACHINE
Erica Synths、漆黒の“実験電子楽器”「SYNTRX II」を発表…… 記録対応のジョイステイックやピアノロール・シーケンサーを新たに搭載
今週木曜日から3日間にわたって開催される、世界最大のシンセサイザーの祭典『SUPERBOOTH 22』(2022年5月12〜14日/於:ドイツ・ベルリン)。その開幕を前に、Erica Synthsが新製品「SYNTRX II(シントラックス・ツー)」を発表しました。
Erica Synthsが2019年に発表、翌年に販売を開始したSYNTRXは、EMS Synthi AKSを“再創造”したエクスペリメンタルな電子楽器。Synthi AKSの生みの親である故ピーター・ジノヴィエフ(Peter Zinovieff)氏が承認した電子楽器であり、合計1,056台生産されました。本日発表された「SYNTRX II」は、SYNTRXをさらに進化させた後継モデルで、2基の高精度ウェーブシェイピング・オシレーター、幅広い用途に対応するマルチモード・フィルター、エンベロープ・フォロワーを備えた強化された外部入力、ユニークで素晴らしいサウンドが特徴のリング・モジュレーター、レコーディングに対応したジョイスティック、ピアノロール・シーケンサー(!)、最新DSPプラットフォームの強力なエフェクトなどを搭載。これらの機能は、SYNTRX(Synthi AKS)の肝であるマトリクス・ミキサーを取り囲むようにレイアウトされ、気の遠くなるようなドローン・サウンドから強力なベースライン、グリッチの効いたノイズスケープに至るまで、初代SYNTRX以上に幅広いサウンドを生み出します。
「SYNTRX II」の主な特徴は、以下のとおりです。
- CVで波形を可変できる、2基の完全に安定したメイン・オシレーター
- 波形を可変できるモジュレーション・オシレーター
- 直列接続のハイパス/ローパス・フィルター
- フリー・ランニングあるいはゲート信号で同期できるサンプル&ホールド回路
- マルチ・カラーのノイズ・ジェネレーター
- 信号反転機能およびエンベロープ・フォロワーを備えたDCカップリング対応のインストゥルメント入力
- ユニークな設計のリング・モジュレーター
- ループ対応のトレイプゾイド・エンベロープ・ジェネレーターとVCA
- 2基のアウトプットVCA
- オーディオ/CV出力専用のシグナル・メーター
- 素晴らしいサウンドのディレイ/リバーブを含むエフェクト・セクション
- レコーディング対応のジョイスティック
- すべてのパッチ・ポイントで、レベルを3段階でアッテネーションできるアナログ・パッチ・マトリクス
- 254種類のパッチ・メモリー
- ピアノロール・シーケンサー
- 2基のCV入力
- ゲート入力
- DIN端子のMIDI入力(CV/ゲート)とMIDIスルー
- 2基のアサイナブル出力
- ヘッドフォン出力
初代とはまったく印象の異なる、漆黒の精悍なルックスも魅力の「SYNTRX II」。出荷は2022年夏開始予定で、販売価格は1,800ユーロ(税別。アメリカでの最低小売価格は2,179ドル)となっています。さらなる詳細は、Erica SynthsのWebサイトをご覧ください。