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マイコンソフト、RGB映像を滲みなくクッキリ鮮明に取り込めるキャプチャー・ボード、「SC-700」を発表…… レトロ・ゲーム/レトロPCの録画に最適
今週水曜日から金曜日にかけて、2年ぶりにオンサイト開催された業務用放送機器の展示会、『Inter BEE 2021』。ニッチな映像ペリフェラルをコツコツと開発し続けているマイコンソフトが、新製品「SC-700」を初披露し、来場者の注目を集めていました。
マイコンソフトがお披露目した「SC-700」は、入力した映像を非圧縮でパソコンに取り込むことができるビデオ・キャプチャー・ボード。インターフェースはPCI Express(Gen2)で、Windows 10/11が動作するデスクトップPC(Intel Coreプロセッサー第3世代以降)に対応します。これだけだったら何てことのないビデオ・キャプチャー・ボードですが、「SC-700」が凄いのは、入力したRGB信号をYUV444に変換して取り込めるところ。業務機を含め多くの映像機器で採用されているYUV422(YUY2)は、水平方向2ピクセルごとに色差を記録する(要は間引いて記録する)方式のため、解像度が粗いレトロ・ゲーム/レトロPCの映像やドット画を変換すると色が滲んでしまうのが難点でした。しかし「SC-700」なら、色差を間引かないYUV444でキャプチャーできるため、レトロ・ゲーム/レトロPCの映像をクッキリ鮮明に記録することができます。
映像入力はブレイクアウト・ケーブル経由で行い、HDMI、アナログRGB、コンポーネント、Sビデオ、コンポジットに対応。ただし「SC-700」の最大の特徴であるRGB信号の鮮明度を保ったままキャプチャーするには、入力はHDMI(RGB信号のHDMI)あるいはアナログRGBのどちらかを使い、記録フォーマットは動画ならば非圧縮のAVI、静止画ならば非圧縮のBMPを選択する必要があります。また、RGB信号をYUV444に変換し、H.264で(圧縮して)記録することも可能で、この場合はnVidia NVENC(ハードウェア・エンコーダー)が必要。なお、「SC-700」はソフトウェア・エンコード仕様のキャプチャー・ボードなので、取り込めるフレーム・レートはパソコンのスペックに依存します。
レトロ・ゲーム/レトロPCの映像を鮮明に記録することができるビデオ・キャプチャー・ボード、「SC-700」。現在鋭意開発中で、価格は未定とのこと。さらなる詳細は、マイコンソフトのWebサイトをご覧ください。