
VIDEO SYNTH
グリッチした写真/動画を撮影できる“グリッチ・カメラ”、LoFi Future「Pocket Glitchamatic」が登場
VHSのようなローファイ映像/グリッチ効果を作り出すビデオ・シンセサイザー、「T-420」で注目を集めたイギリスのガレージ・メーカー、LoFi Future。同ブランドがとてもおもしろい新製品、「Pocket Glitchamatic(ポケット・グリッチャマティック)」の販売を開始しました。

LoFi Future「Pocket Glitchamatic」
「Pocket Glitchamatic」は、写真や動画をグリッチさせながら撮影できる、世にもユニークな“グリッチ・カメラ”。元になっているのは5MPの汎用デジタル・カメラで、その回路をサーキット・ベンド(改造)することで、撮像素子が捉えた情報をグリッチさせています。操作体系はとてもシンプルで、液晶モニターの右側に備わった6つのボタン(GLITCH!/NOISE/NEON ×2/BANDING ×2)を任意のタイミングで押すだけ。各ボタンの機能は以下のとおりで、このボタン操作によって、エフェクト効果/グリッチ加減が決まります。

右側の6つのボタンを操作して写真/動画をグリッチさせる
- GLITCH!:押すたびに予期しないグリッチ効果を作り出す、「Pocket Glitchamatic」の肝と言えるボタンです(Lofi Futureによれば、“不安定で実験的で重いグリッチ効果”を生み出すとのこと)。動画撮影時は大きなコマ落ちが発生したり、多用し過ぎるとファイルが破損する(!)場合もあるとのことです。
- NOISE:青や紫の色調のローファイなグレイン・ノイズを付加するボタンです。ボタンはラッチ式で、オン/オフを切り替えることができます。
- NEON(×2):ピンクと緑色のカラー・パレットで、画像の明るい部分を加工するボタンです。ボタンは2つともラッチ式で、1つのボタンは効果のオン/オフ、もう1つのボタンは効果のタイプを切り替えます。
- BANDING(×2):画像をバンディング(クォンタイズ)処理するボタンです。異なるバンディング効果のラッチ・ボタンを2つ備え、それぞれオン/オフすることができます(2つのボタンを同時に有効にすることもできます)。
デジタル・カメラとしての基本仕様は、動画の解像度は1280×720/640×480(記録形式はAVI)、写真の解像度は2592×1944/2048×1536(記録形式はJPEG)で、USB接続してWebカメラとしても使用できるとのこと(この場合の解像度は最大640×480)。記録メディアはMicro SDカードで(最大32GBまで対応)、充電式の内蔵バッテリーは1回の充電で3時間以上使用できるとのことです(USB経由での電源供給にも対応)。
大変ユニークな“グリッチ・カメラ”、「Pocket Glitchamatic」。最初のバッチの数は15台で、価格は299ポンド(約46,000円)となっています。さらなる詳細は、LoFi FutureのWebサイトをご覧ください。