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Nanoloopを搭載、曲づくりもできる携帯型ゲーム機、「Analogue Pocket」の予約販売が8月3日に開始
Analogueは本日、話題の新製品「Analogue Pocket(アナログ・ポケット)」の予約販売を、2020年8月3日8:00(太平洋標準時。日本標準時では、2020年8月4日0:00)に開始すると発表しました。
昨年10月にアナウンスされた「Analogue Pocket」は、ゲームボーイをはじめとする複数のゲーム機用タイトルに対応した、まったく新しい携帯型ゲーム機。2,780タイトル以上のゲームボーイ/ゲームボーイカラー/ゲームボーイアドバンス用カートリッジをそのまま使用できるほか、別売のアダプターを装着すれば、ゲームギア/ネオジオポケットカラー/Atari Lynx用カートリッジにも対応。Analogueは「Analogue Pocket」について、“携帯ゲームへの究極のトリビュート”と謳っています。
「Analogue Pocket」の大きな特徴と言えるのが、往年のゲームを高解像度表示で楽しめる点で、ディスプレイには3.5インチ/1,600×1,440ピクセル/615ppiの高品質なLCDコンポーネントを採用。発色の正確さやダイナミック・レンジ、輝度なども業務レベルで、Analogueによれば、ここまでハイ・レベルなディスプレイを搭載したゲーム機はかつて存在しなかったとのこと。実際、1,600×1,440ピクセルという解像度は、オリジナル・ゲームボーイの10倍(!)のスペックということになります。おもしろいのが、ゲームボーイ/ゲームボーイカラー/ゲームボーイアドバンスのディスプレイ表示を再現するモードが用意されている点。このモードでは、バックライトの点灯具合、ピクセル・グリッド・パターン、サブピクセル・パターンなど、実機のディスプレイの“クセ”が完璧に再現されているとのことで、最新のゲーム機でありながら、往時のマシンをプレイしているような気分も味わえる設計になっています。このあたりのこだわりは、さすがはAnalogueといった印象で、“携帯ゲームへの究極のトリビュート”という謳い文句も誇張ではなさそうです。
そして他の携帯型ゲーム機にはない「Analogue Pocket」ならではのフィーチャーと言えるのが、あのNanoloopを標準で搭載している点です。Nanoloopは、ドイツ人のオリバー・ヴィッチョフ(Oliver Wittchow)氏が開発した4チャンネル仕様の音源内蔵シーケンサー。1999年にゲームボーイ用カートリッジとして発売され、チップチューナーの間で人気を博した音楽制作/ライブ・パフォーマンス用ツールです。そのNanoloopが標準搭載された「Analogue Pocket」は、携帯型ゲーム機であると同時に、まさしく“モバイル・ミュージック・ワークステーション”であると言っていいでしょう。単体で曲づくりが行えるだけでなく、外部機器との同期に対応しているのもポイントで、Analogueは「Analogue Pocket」と同時に、3種類の純正ケーブル(DIN端子のMIDIケーブル、USB端子のMIDIケーブル、複数台の「Analogue Pocket」同期用のケーブル)を発売。Analogueは、Nanoloop機能を『Nanoloop Pocket』と呼んで、「Analogue Pocket」のメイン・フィーチャーとして大きく打ち出しています。
加えて「Analogue Pocket」は、ゲーム・プログラマーにとっても非常に魅力的な仕様になっています。まず、ゲームボーイ用ソフトウェアを作成できる無料ツール、GB Studioをサポート。GB Studioで書き出した.pocket形式のファイルを、SDカード経由で直接実行できるため、オリジナルのゲームを作って簡単に遊ぶことができます。また、「Analogue Pocket」には2基の高性能FPGAが搭載されていますが、そのうち1基は既存カートリッジの実行には使用されない、デベロッパーのために用意されたもの。「Analogue Pocket」に興味のあるデベロッパーは、Analogueと契約することで、2基目のFPGAを使用したパワフルなソフトウェアを開発することができます。
「Analogue Pocket」の主な特徴は、以下のとおりです。
- 複数のゲーム機用タイトルに対応した、まったく新しい携帯型ゲーム機
- 2,780タイトル以上のゲームボーイ/ゲームボーイカラー/ゲームボーイアドバンス用カートリッジをそのまま使用することが可能
- 別売のアダプターを装着することで、ゲームギア/ネオジオポケットカラー/Atari Lynx用カートリッジにも対応
- Nanoloopを標準搭載。音楽制作/ライブ・パフォーマンス・マシンとしても機能
- 内蔵Nanoloopは、外部MIDI機器やMac/Windowsなどとの同期にも対応。純正MIDIケーブル/シンク・ケーブルも発売
- 3.5インチ/1,600×1,440ピクセル/615ppiの高品質なLCDを搭載
- ディスプレイ・ガラスは、高い強度で知られるGorilla Glassを採用
- 可変リフレッシュ・レートのディスプレイ
- 360°ディスプレイを回転できる“tate”モード
- ゲームボーイ/ゲームボーイカラー/ゲームボーイアドバンスのディスプレイ表示を再現するモード
- 消費電力を節約できるスリープ機能。パワー・ボタンひと押しでスリープ
- 2基の高性能FPGAを搭載。1基のFPGAは開発者用
- ドラッグ&ドロップでゲームボーイ用ゲームを作成できる無料ツール、GB Studioをサポート。GB Studioで書き出した.pocket形式のファイルをSDカード経由で直接実行可能
- すべてのボタンはマッピング仕様
- 内蔵ステレオ・スピーカー。3.5mmヘッドフォン出力も装備
- 4,300mAhのリチウムイオン・バッテリーを搭載。満充電で6〜10時間のゲーム・プレイ、10時間以上のスリープを維持
- USB-C端子から充電(USB-Cケーブルは同梱)
- microSDカード・スロット
- オリジナル・ゲームボーイと同じシリアル通信ポート
- 最大4台を接続したマルチプレイに対応
- ブラック/ホワイトの2色展開
- 別売の専用ドック「Analogue Dock」に装着することで、1080pのHDMI出力/Bluetoothおよび2.4GHz Wi-Fiのワイヤレス・コントローラー/USBコントローラー/DACに対応。コントローラーは最大4台同時に接続することが可能
「Analogue Pocket」の予約販売は、2020年8月3日8:00(太平洋標準時。日本標準時では、8月4日0:00)にAnalogueのWebサイトで行われ、価格は199.99ドル。一人2台まで注文することができ、商品の出荷は2021年5月に開始される予定となっています。実際に入手できるのは少し先のことになりますが、相当な数の注文があると予想されるので、発売と同時に手に入れたい方は、早めに予約した方がいいかもしれません。さらなる詳細は、AnalogueのWebサイトをご覧ください。