
SYNTH & MACHINE
Dreadbox、コンパクトな新型デスクトップ・シンセ「Typhon」を発表…… Sinevibes製デジタル・エフェクトも搭載
デスクトップ・シンセの定番 Erebusや、Polyendとの共同開発によるハイブリッド・シンセ Medusaで知られるギリシャの電子楽器メーカー、Dreadbox。昨年は安価なEurorackモジュール Chromaticシリーズで注目を集めた同社が、新製品「Typhon(タイフォン)」を発表しました。

Dreadbox「Typhon」
これまでになく丁寧に、愛情を注いで開発されたという「Typhon」は、横幅23cm×奥行き13cmというコンパクトなデスクトップ・シンセサイザー。モノフォニック仕様の音源部は完全にアナログ回路で、最大256音色のプリセット機能や最大32ステップのシーケンサー機能も備えた、Erebusとは異なるコンセプトのデスクトップ・シンセサイザーです。注目は、Sinevibes製の高品位なデジタル・エフェクトを12種類搭載している点で、アナログ音源とデジタル処理を組み合わせた幅の広い音づくりが可能。外部オーディオ入力も備えているので、Sinevibes製エフェクトをスタンドアローンで使用することもできます。また、電源はUSB供給仕様なので、モバイル・バッテリーを接続すれば屋外で使用できるというのも魅力。20,000mAの大容量モバイル・バッテリーなら、約60時間連続使用できるとのことです。

USB電源なので、モバイル・バッテリーを接続すれば屋外でも使用できる
「Typhon」の主な特徴は、以下のとおりです。
- 新コンセプトのコンパクトなデスクトップ・シンセサイザー
- モノフォニックのアナログ音源回路
- 2基のクラシックなDreadboxオシレーター
- 4ポール仕様のローパス・フィルター
- 複数のアナログVCA
- 2基のエンベロープ・ジェネレーター(フィルターおよびアンプ用)
- 4種類のモード(LFO/エンベロープ・ジェネレーター/ランダム/パラメーター・ステップ・シーケンサー)を選択できる3基のモジュレーター。1基のモジュレーターで、複数のパラメーターをコントロール可能
- アナログ音源の主要パラメーターは、パネル左側に専用の操作子を装備
- デジタル制御のモジュレーター/シーケンサー/エフェクトは、パネル右側で操作
- Sinevibes製、32bit/96kHz処理のステレオ・デジタル・エフェクトを12種類搭載(ディストーション、ビット・クラッシャー、コーラス、アンサンブル、フランジャー、ディレイ、リバーブなど)
- 最大32ステップのシーケンサーを内蔵。ノート・シーケンサーとしてはもちろん、モジュレーション・ソースとしても機能
- 最大256音色のプリセット機能。プリセットのインポート/エクスポートにも対応
- ステレオ・オーディオ出力(フォーン)およびヘッドフォン出力(ミニ)
- 「Typhon」を強力なエフェクターとして使用できる外部オーディオ入力(フォーン)
- MIDI入力/出力
- USB電源(500mA以上の電源供給が必要)
- モバイル・バッテリーでの駆動にも対応、20,000mAのモバイル・バッテリーで約60時間連続使用することが可能
- 横幅23cm×奥行き13cm×高さ6cm/重量1kg
最近のDreadbox製マシンの流れを汲む、どことなく’80s感ただようデザインも魅力的な「Typhon」。出荷開始は2020年7月予定、ヨーロッパでの販売価格は349ユーロとのことです。さらなる詳細は、DreadboxのWebサイトをご覧ください。