関連リンク:
NEWS & INFO
AI(人工知能)でDX7の音色を自動生成してくれるWebサービス、『This DX7 Cartridge Does Not Exist』
言わずと知れたシンセサイザー史を代表する名機、ヤマハ DX7。その音色をAI(Artificial Intelligence/人工知能)によって自動生成するサービス、『This DX7 Cartridge Does Not Exist』がローンチしました。
オーディオ・ソフトウェアやAI技術などのR&Dを手がけるNintorac Audioが開発した『This DX7 Cartridge Does Not Exist』は、1クリックでDX7の音色を32種類生成し、SysEx(.syx)形式で書き出す無償のWebサービス。ダウンロードされたSysExファイルは、DX7実機はもちろんのこと、Dexed(DX7をイミュレートしたフリーのソフト音源。Mac/Windows対応)やRockrelay Synth FM(Android用アプリ)といったソフトウェアでも利用することができます。
一体『This DX7 Cartridge Does Not Exist』は、どのようにDX7の音色を生成するのでしょうか。Webサイトによると、まずはDX7の155種類のパラメーターを、“VAE(Variational Autoencoder)”という機械学習の生成モデルを使い、8つに減らす(集約する)とのこと。次に“VAE”は、ランダムに選択した8つの数値を、155種類のパラメーターすべてにマッピング。その上で、先ほどの8つに減らしたパラメーターを変化させ、ある瞬間で切り取り(サンプリングし)、32種類の音色を生成するとのことです。
同じデータが生成される確率は99.9%無いという、AIによる音色生成サービス『This DX7 Cartridge Does Not Exist』。GitHubでは、音色生成アルゴリズムのソース・コードも公開されていますので、興味のある方はチェックしてみてください。