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Image-Line、FL Studioの新バージョン 20.7をリリース…… 本格的なミュージック・ビデオ制作も可能に
Image-Line Softwareが、FL Studioの最新バージョン、20.7をリリース。コンマ以下の更新ですが、メジャー・アップデートと言ってもいいくらいの機能強化が図られました。

楽曲制作に必要な機能が網羅された統合型のDAWソフトウェアとして、世界中のクリエイターから支持されているFL Studio。一昨年リリースされたバージョン20では待望のMac対応を果たし、ユーザーの裾野をさらに広げています。

今回リリースされた20.7の目玉は、何と言ってもFL Studioのユニークなフィーチャーの一つであるミュージック・ビデオ作成機能の強化。FL Studioには、音から映像を生成する『ZGameEditor Visualizer』というプラグインが搭載されていますが、その機能が全面的にブラッシュアップされました。ミュージック・ビデオ作成のスタート・ポイントとなるテンプレートは、使いものになる素材が多数用意され、映像/画像コンテンツのダウンロード・サービス“Pexels”の統合により、FL Studio内で新しい素材を調達することも可能に。ビデオのアスペクト比は16:9(HD/4K/8K)に加えて、縦型の9:16や正方形の1:1などにも対応し、InstagramなどのSNSに最適化した映像も作成できるようになりました。加えてユーザー・インターフェースも改良されており、映像の上に載せるテキスト(アーティスト名や楽曲名など)やレイヤー画像などは、プレビュー画面上のドラッグによって、位置や大きさを自由に変更できるように。また、ビデオ作成機能だけでなくリアルタイム・パフォーマンス機能も強化され、ライブ/VJで使用する場合は、ビデオ・クリップをトリガーするのと同時にDMXに対応した照明/レーザー機器などもコントロールできるようになりました。

20.7のもう一つの目玉機能と言えるのが、MIDIスクリプトのサポートです。20.7ではPython(汎用のプログラミング言語)を使って、外部MIDIコントローラーの機能を自由にプログラムすることが可能に。デモ・ビデオでは、Akai Professional Fireを使い、MIDIノートで音量を変化させるプログラムが紹介されていますが、このようなことが簡単なスクリプトを記述するだけで実現できてしまいます。お仕着せのプロトコルに縛られずに、MIDIコントローラーをフル活用できるこの機能は、きっと多くの方に歓迎されるのではないでしょうか。
その他、強力なモジュレーター・プラグイン『VFX Envelope』が追加され、ピアノロール画面のノート色分け機能が改善されるなど、多くの機能が強化されたFL Studio 20.7。もちろん、ライフタイム・フリー・アップデートですので、既存ユーザーは無償で20.7にアップデートすることができます。FL Studioについて詳しくは、フックアップのWebサイトをご覧ください。