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NAMM 2020: サンプリング・ドラム・マシンの名機、SP-1200の35周年記念モデルが発売…… 実機を元に製作される本物のSP-1200
本日開幕した、世界最大の楽器のトレード・ショー、『The NAMM Show』。その初日、Rossum Electro-Musicがサンプリング・ドラム・マシンの名機、SP-1200の35周年記念モデルを発表しました。

E-mu Systemsの共同創業者であり、開発者としてE-mu Modular SystemsやEmulatorシリーズ、Proteusシリーズなど多くの名機を世に送り出したこの業界の生けるレジェンド、デイヴ・ロッサム(Dave Rossum)。同氏が2016年に立ち上げたモジュラー・メーカーがRossum Electro-Musicで、御歳72歳になった今でも、革新的なモジュールを次々に発表しています。

デイヴ・ロッサム(Dave Rossum)
そんなRossum Electro-Musicが本日発表した「35th Anniversary SP-1200 Renovation」は、サンプリング・ドラム・マシン“SP”シリーズ誕生35周年を記念して製作される限定版SP-1200。いわゆる復刻モデルとは違い、オリジナルをリストアして製作されるようで、正真正銘本物のSP-1200と言えます。しかしそこはデイヴ・ロッサム、SDカードのフロッピー・イミュレーターを搭載するなど、細やかにブラッシュ・アップされています。
「35th Anniversary SP-1200 Renovation」の主な特徴は、以下のとおりです。
- “SP”シリーズ誕生35周年を記念し、開発者のデイヴ・ロッサム自らが、オリジナルSP-1200を元に製作
- 数量限定販売
- 3.5インチ・フロッピー・ドライブとともに、SDカードのフロッピー・イミュレーターを搭載。フロッピー・イミュレーターのソフトウェアは、デイヴ・ロッサムが書き起こしたもの
- SSM 2044アナログ・フィルターのカットオフ周波数が、リア・パネルのスライダーによって調整可能に(チャンネル1/2のみ)
- 新たに製作されるメタル製シャーシを使用
- 新たに製作されるパネルのオーバーレイを使用
- トップ・シェルは、完全にリストアされ、オリジナルSP-1200と同じ“SPグレイ”色に再塗装
- 空冷装置とコネクターのロック機構が備わった新しいパワー・サプライを使用
- 明るさの調整と赤/青/緑のLEDバックライトが選択できる新しいLCDディスプレイ
- プレイ・ボタンはすべて新しいものに換装
- プログラミング・ボタンはすべて新しいものに換装
- 背面の標準フォーン端子やMIDI端子はすべて新しいものに換装
- 基板上の電解コンデンサー/タンタル・コンデンサーは、すべて信頼性の高いセラミック製コンデンサ/アルミニウム製ポリキャップに換装
- ノブなどの可変抵抗は、すべて100万回転の寿命があるポットに換装され、新しい黒色の金属製ノブを装着
- スライダーなどの可変抵抗は、すべて20万使用の寿命があるスライダーに換装され、新しいスライダー・ノブを装着
- オリジナル・トリマーは、すべて20回転バージョンに換装され、正確にキャリブレーションを実施
- 新しいゴム足
- ナンバリングされたデイヴ・ロッサムのサイン入りプレート
- 防塵性/耐衝撃性を兼ね備えたPelican製ロック対応ケースが付属。プレス/プル・ラッチ、車輪、伸縮型のハンドルを装備
- Rossum Electro-Musicによって完全なテスト/キャリブレーションが実施されて出荷

「35th Anniversary SP-1200 Renovation」のパネル

右上のスライダーによって、SSM 2044アナログ・フィルターのカットオフ周波数が調整可能に

Pelican製ケースが付属
「35th Anniversary SP-1200 Renovation」の価格は7,500ドルで、Rossum Electro-Musicからの直接販売のみになるとのこと。生産台数は、確保できるオリジナルSP-1200の台数に依存するようで、いずれにしても少量であることは間違いなさそうです。さらなる詳細は、Rossum Electro-MusicのWebサイトをご覧ください。