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ビデオ・シンセサイザーの決定版と言える新製品、LZX Industries「Chromagnon」がこの春発売
アメリカのビデオ・シンセサイザー・メーカー LZX Industriesが、新製品「Chromagnon(クロマニョン)」を発表。まさしく決定版と言えるビデオ・シンセサイザーがこの春デビューします。
欧米ではここ数年で愛好家が増え、人気が高まっているビデオ・シンセサイザー(ビデオ・シンセサイザーについて詳しくは、こちらの記事をご覧ください)。そのブームの火付け役とも言えるLZX Industriesが、新型ビデオ・シンセサイザー「Chromagnon」を発表しました。「Chromagnon」は、同社の“第三世代”ビデオ・シンセサイザー、『Automata』シリーズの第一弾となる製品で、映像合成に必要となる様々な機能が統合されたスタンドアローン・マシン。ビデオ・シンセサイザーの基本機能であるシンクロナイザー/デコーダー/エンコーダーはもちろんのこと、ランプ・ジェネレーター/カラライザー/クロマ・キーヤー/アニメーターなど、多くの機能を備えています。同社はこれまでもVidiotというスタンドアローンのビデオ・シンセサイザーを販売していましたが、今回発表された「Chromagnon」は、強力なパターン・ジェネレーション/モーション機能を搭載しているのが大きな特徴。入出力のインターフェースが充実しているのもポイントで、ILDA端子を標準装備しているため、レーザー・プロジェクターにダイレクトに接続することもできます。単体で使用できる「Chromagnon」ですが、エンクロージャーを取り外すことで、Eurorackモジュールとして使用することも可能。多数備わっているパッチ端子は、LZXスタンダード(0〜1V)に準拠しているので、既存のLZX Industries製ビデオ・モジュールと組み合わせることもできます。
「Chromagnon」の発表に合わせて、LZX Industriesは多数の製品の生産完了をアナウンスしました。その中にはビデオ・モジュラー・システムのコア・モジュールであるVisual Cortexや、スタンドアローンのビデオ・シンセサイザーとして大ヒットしていたVidiotも含まれ、同社によれば、それらの後継製品となるのが今回発表された「Chromagnon」とのこと。従って「Chromagnon」は、ビデオ・モジュラー・システムの新しいコア・モジュールであると同時に、ビデオ・シンセサイザーの入門機でもあるという、幅広いユーザー層をカバーする製品になります。LZX Industriesは、ビデオ・シンセサイザー“第三世代”への移行を機に、肥大化した製品ラインのスリム化に取り組んでおり、今後は多機能なスタンドアローン・ビデオ・シンセサイザー『Automata』シリーズと、単機能のEurorackモジュールという2つの製品ラインを柱にしていくもよう。実際、複合的な機能を持ったEurorackモジュールの多くが生産完了になっており、それらは今後時間をかけて『Automata』シリーズに集約されていくようです。
満を持して登場する新世代ビデオ・シンセサイザー、「Chromagnon」。出荷は2020年3月20日開始予定で、販売価格は799ドル。その機能を考えると、非常にコスト・パフォーマンスは高いと言っていいでしょう。さらなる詳細は、LZX IndustriesのWebサイトをご覧ください。