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Apogee、ボブ・クリアマウンテンのエフェクト処理を再現するプラグインを発売…… 名盤の“あのサウンド”が誰もが利用可能に
Apogee Electronicsが新製品、「Clearmountain’s Domain(クリアマウンテンズ・ドメイン)」を発表。「Clearmountain’s Domain」は、グラミー・エンジニア:ボブ・クリアマウンテン(Bob Clearmountain)のエフェクト処理をDAW上に再現するプラグインです。
デヴィッド・ボウイ、シック、ロキシー・ミュージック、ブルース・スプリングスティーンなどなど、数多の大物アーティストを手がけてきた巨匠、ボブ・クリアマウンテン。本日発表された「Clearmountain’s Domain」は、氏が40年以上のキャリアの中で編み出してきたエフェクト処理をソフトウェア化した製品。ボブ・クリアマウンテンはミックス時、ライブ・エコー・チェンバー、ディレイ、ハーモナイザー、ディエッサー、EQ、SSLのアナログ・ミキシング・コンソールなど、膨大な数のハードウェアを使用しますが、Apogee Electronicsによれば、その複雑なシグナル・チェーンをプラグインの組み合わせで再現するのはほぼ不可能とのこと。しかし「Clearmountain’s Domain」を使用すれば、名盤で聴くことができる“あのサウンド”を瞬時に再現できるとのことです。
「Clearmountain’s Domain」のユーザー・インターフェースは、『INPUT』、『DELAY』、『PITCH/REVERB』、『MIXER』の4タブ構成で、『INPUT』ではプリ・ディレイ/プリ・リバーブのディエッサーとEQ、『DELAY』ではディレイと“Delay Blur(ディレイのサチュレーション)”、『PITCH/REVERB』ではピッチ・シフターとリバーブ、『MIXER』ではディレイ/リバーブの出力レベル/ステレオ・イメージを調整するというデザインになっています。ディレイには、“Spin Time Compensation”というユニークなパラメーターが用意され、ピッチ・シフターはユニゾンからオクターブ・シフトまで幅広い範囲で調整することが可能。リバーブでは、Apogee Electronicsのインハウス・スタジオ、ボブ・クリアマウンテンのホームグラウンドであるMix Thisのエコー・ルーム、ユーザーが選択したプリセットの3種類を併用することができます。また、この他にビジュアライザーを備えた“ホーム画面”も用意されており、入力レベルや原音/エフェクト音のバランスを調整できるため、自分でエディットせずにプリセットを選んで使う場合はこの画面で十分と言えそうです。
「Clearmountain’s Domain」で注目なのが、楽曲名を冠したプリセットが多数収録されている点。『Avalon BV』(ロキシー・ミュージック)、『Born in the USA Snare』(ブルース・スプリングスティーン)、『Let’s Dance Horns』(デヴィッド・ ボウイ)などなど、個々のアーティストのファンならずとも興味をそそられるプリセットが収録されており、YouTubeではこれらを使用したデモ・ビデオも公開されています。
誰もがボブ・クリアマウンテンのミックス術を享受できるプラグイン、「Clearmountain’s Domain」。現時点ではMacのみ対応で、プラグイン・フォーマットはAAX Native/AU/VST(VST 3)をサポート、価格は43,000円となっています。詳しくは、メディア・インテグレーション MI事業部のWebサイトをご覧ください。