NEWS & INFO
ドラム・サンプラーの名機 SP-1200が復活? Isla Instruments、「SP-2400」を開発していることをアナウンス
1987年に発売されたE-muのサンプリング・ドラム・マシン、SP-1200。その太く、存在感のあるサウンドは、多くのアーティスト/プロデューサーを魅了し、ヒップホップ/R&Bを中心に数多の楽曲で使用された名機中の名機です。そのSP-1200のサウンドとコンセプトを受け継いだ新製品、その名も「SP-2400」が正式に発表されました。
「SP-2400」のニュースを最初に報じたのは、アメリカのWebメディア MATRIXSYNTHで、“Soviet Space Child”を名乗る人物から受け取ったという基板のレンダリング画像を掲載。ただ、肝心のメーカーが不明で、欧米のシンセ・コミュニティーでは、さまざまな憶測が飛び交いました。
そこに現れたのが、シンセ系YouTuber/サウンド・デザイナーとして有名なFluxWithItで、彼はプロト・タイプの音を実際に聴いたと発言。さらにFluxWithItは、開発元から得たというスペックまで公表したのです。
- 「SP-2400」は実在する
- SP-1200のクローンではない
- 24bit/12bit、両方に対応
- アルミニウム製の筐体
- 伝統のサウンドと、伝統のワークフロー
- 出力ごとにフィルターを装備
- フィルター入力は、そのままサンプリングすることもでき、もちろんそのまま出力することも可能
- USBホスト/クライアントに対応
- 間もなく発売
その2日後、FluxWithItはYouTubeで、「SP-2400」のサウンド・デモまで公開。
しかし、最初にこのニュースを報じた MATRIXSYNTHの記事には、“レンダー画像の基板が、拡大してみるとあり得ない回路になっているので、これは100%フェイク”という読者からのコメントが追記され、シンセ・コミュニティーの間ではフェイク・ニュースとの意見が大勢を占めるようになりました。
そんな中、アメリカのIsla Instrumentsは本日、FacebookやInstagramで、自社が「SP-2400」のメーカーであることを公表。「SP-2400」の開発プロジェクトが、本当に進んでいることが明らかになりました。
Isla Instrumentsは、スタンドアローンのコード・プレーヤー/アルペジエーターとして一時期話題になったKordBotのメーカーです。同時にIsla Instrumentsは、「SP-2400」の画像を3枚公開しましたが、いずれもレンダー画像のもよう。現時点ではさらなる詳細については不明ですが、Isla InstrumentsはFacebookで一部質問に回答する形で、“弊社にはプログラマーが2人いるので、開発は早く進んでいる”などとコメントしています。一方で、KordBotで以前からアナウンスされているシーケンサーがいまだに実装されていないことから、“本当に発売されるのか?”といった辛辣なコメントも散見されます。実際に発売になれば大きな話題になるであろう「SP-2400」。今後の動向に注目していきたいところです。