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NAMM 2019: 光学式ディスクをMIDIで音階演奏できる、“現代版Optigan”「Panoptigon」が販売開始
今週木曜日(日本時間:25日(金)の深夜3時)、いよいよ始まる世界最大規模の楽器のトレード・ショー、『The NAMM Show』。その開幕を前に、「Panoptigon」という製品の発売がアナウンスされました。
アンプ/ストンプ・メーカーのQuilter Laboratoriesから発売される「Panoptigon」は、Optigan用の光学式ディスクを再生、MIDIコントロールするためのデバイス。1971年に発売されたOptiganは、光学式ディスクを音源とするホーム・キーボードで、“ディスク版Mellotron”のような構造と独特の音色は多くのアーティストから注目され、後にプロ向けに改良されたOrchestronというバージョンも発売されました(詳しくは、Wikipediaを参照のこと)。
今回発売される「Panoptigon」は、OptiganやOrchestron用に制作された光学式ディスクを現代の環境で再利用できるデバイスで、コンピューター制御によって高精度なピッチ・コントロールを行うことができ、DSPエフェクトも搭載、複数台の同期再生にも対応しています。開発チームの中心であるロバート・ベッカー(Robert Becker)氏(Quilter Laboratories代表)は、古くからOptigan/Orchestron用の光学式ディスクを制作してきた人物で、Optigan.comを主宰するピー・ヒックス(Pea Hicks)氏とともに、それらの資産を活用するための新デバイス=「Panoptigon」の開発プロジェクトを数年前から進めてきたとのことです。
「Panoptigon」の主な特徴は、以下のとおりです。
- コンピューター制御のモーターによる高精度なピッチ・コントロール
- 光学式ディスクには最小限の接触で、浮かせて再生する構造を採用
- Optigan/Orchestron/Panoptigonフォーマットの光学式ディスクに対応
- 標準的なMIDIキーボードを使った音階演奏機能。アフタータッチ、サスティン、ヴィブラート、スタート/ストップ、リバース再生にも対応
- 新規制作の光学式ディスクのストロボ・ラインおよびスタート/ストップ・マーカーに対応。コンサート・ピッチ・チューニング、ピッチ・ベンド、モジュレーション、正確なトランスポートが可能
- プロ品質のDSPエフェクトとオーディオ出力を搭載
- 大型で壊れやすいコンソール筐体ではなく、堅牢で信頼性の高い小型ターンテーブル筐体を採用
- 2台目のPanoptigonをコントロールするためのSYNC端子
- ヘッドフォン出力
「Panoptigon」は25台が最初のバッチとしてアメリカ向けに販売され、価格は3,999ドルとなっています。詳しくは、Optigan.comのWebサイトをご覧ください。