WORLD SYNTHESIZER
WORLD SYNTHESIZER #2:間もなくKickstarterが終了、英Modal Electronicsの話題のシンセ「SKULPT」
ご存じの方(そして既にバックした方)も多いと思いますが、イギリスのModal Electronicsが現在、Kickstarterで新作シンセ「SKULPT」の予約受付を行なっています。
イギリス・ブリストルを拠点とするModal Electronicsは、デジタル/アナログのハイブリッド・シンセ、Modal 001で注目を集めた新興シンセ・メーカー。その後もトレード・ショーのたびに製品ラインナップを拡充し、最近ではEurorackモジュールも発表するなど、欧米では年々存在感を高めています(ただ、日本では代理店が無いからか、マイナーなイメージが拭えません)。
そんなModal Electronicsが予約受付を行っている新製品「SKULPT」は、タッチ・キーボードを内蔵した小型・軽量のシンセサイザー。重厚感のあるModalシリーズとは趣を異にする、ライトでポップなイメージのシンセサイザーです。タッチ・キーボード内蔵の小型シンセということで、先日販売が開始されたIK Multimedia UNO Synthとイメージが被りますが、こちらの音源方式はデジタル(ヴァーチャル・アナログ)。デモ・ビデオではパッド系の音色がフィーチャーされていたりと、なかなか使いでのありそうなシンセサイザーという印象です。
「SKULPT」の主な特徴は以下のとおりです。
- 32基のオシレーターを搭載した、4ボイス仕様のヴァーチャル・アナログ・シンセサイザー
- ボイスごとに8基のオシレーターを搭載、選択した2種類の波形のモーフィングにも対応
- 各オシレーターのレベルを設定できるミキサー。FM/PWM/チューニング/リング・モジュレーションにも対応
- モノフォニック/デュオフォニック/ポリフォニック、3種類の発音モード
- 32基のオシレーターをユニゾン/デチューンさせることで、重厚なサウンドを得ることが可能
- 8系統のソースと37系統のディスティネーションを自由にアサインできる、8スロットのモジュレーション・マトリクス
- フィルター/アンプ/モジュレーション・ソースにアサインできる3基のエンベロープ・ジェネレーター
- 2基のオーディオ・レートLFO。1基はグローバルLFOとして、もう1基はポリフォニックLFOとして機能
- 最大128ノート/4種類のパラメーターを記録できるリアルタイム・シーケンサー
- ディヴィジョン/ディレクション/オクターブ/スウィング/サスティンを設定できる、フル機能のアルペジエーター
- ローパス/バンドパス/ハイパスをモーフィングできるレゾナント・フィルター
- ディレイとディストーションを搭載(ディストーションは、ビット・クラッシャーではなく、ウェーブシェーピング・オーバードライブを採用)
- LFOとディレイはMIDIシンクに対応
- 128種類のパッチと64種類のシーケンスを保存可能
- MIDI対応の16鍵タッチ・キーボード
- MIDI入出力とクロック入出力を装備
- コンピューターやタブレットなどとMIDIデータの送受信が行えるクラス・コンプライアント対応のUSB端子
- ヘッドフォン出力とライン出力
- USBパワー/単三電池6本の2電源方式
- Mac/Windows/iOS/Android対応のエディター・ソフトウェア
- 小型・軽量設計
- 横幅255×奥行135×高さ68mm
ホワイトとブラック、2つの筐体を合体させたようなデザインもカッコいい「SKULPT」。バッカーへの発送は、今年11月に開始される予定で、EU外に在住している人の価格は208ポンド(約30,000円)となっています。現在既に200%のストレッチ・ゴールを達成しており、バッカーには専用カバーも提供されるとのこと。この先、300%のストレッチ・ゴールを達成すれば、ブラック・バージョンも選択できるようになるとのことです。バック期限は2018年8月12日(あと9日)なので、気になる方はKickstarterのページをぜひチェックしてみてください。