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NAMM 2018: パソコン不要のReaktor!? ストンプ型の未来型モジュラー・シンセ、Empress Effects Zoiaがデビュー!
本日、最終日を迎えた世界最大の楽器のトレード・ショー、『The NAMM Show』。今年も多数の新製品が発表されましたが、中でもダントツで一番おもしろかった(物欲を刺激された)のが、Empress Effectsの「Zoia(ゾイア)」という新製品。これが今年の『The NAMM Show』、ICONの金賞です!
人気のリバーブ・ストンプ「Reverb」などで知られるEmpress Effectsがお披露目した「Zoia」は、いわゆるストンプ・ボックスにカテゴライズされる製品ですが、実はシンセサイザーにもシーケンサーにもルーパーにもなる、新しいタイプの電子楽器。Empress Effectsは「Zoia」のことを、“電子楽器のLEGO”と紹介しています。
「Zoia」は、言ってみればストンプ型の“DSPボックス”。「Zoia」には、オシレーター、フィルター、ADSR、VCA、LFO、オーバー・ドライブ、EQ、ディレイ・ライン、CVマルチプル、CVインバートなどなど、多数の“モジュール”が用意されており、それらを自由に組み合わせることで、自分好みの電子楽器を作成することができます。Cycling ’74 MaxあるいはNative Instruments Reaktorが、ストンプに入っていると捉えれば分かりやすいかもしれません。
“ハードウェア版Max”のような製品はこれまでも存在しましたが、「Zoia」が秀逸なのはプログラムをコンピューターに頼らずに本体だけで行える点。本体には8×5のマトリクス・ボタンと大型のエンコーダー、ディスプレイが備わっており、それらを操作することで自由に電子楽器を作成することができるのです。最初に見たとき、“こんな小さなディスプレイでどうやってプログラムするんだろう?”と思ったのですが、実際の操作は至ってシンプル。使用するモジュールは任意のマトリクス・ボタンにアサインされ、モジュール間のパッチを行う場合は、出力元のモジュールのボタンを押しながら、入力先のモジュールのボタンを押すだけ。パッチを切る場合は、再びこの操作をすればよく、Maxのようなソフトが苦手な人でも簡単にプログラムすることができます。この操作については、Reverbがアップしたビデオが分かりやすいので、そちらもぜひご覧ください(38秒あたりから)。
モジュールは処理系のものだけでなく、オーディオ入出力やMIDI入出力、CV入力、クロック入力などエクスターナル系のものも用意されており、それらも同じ要領でパッチすることが可能。もちろん各モジュールには複数のパラメーターが用意され、それらはエンコーダーとディスプレイによって設定することができます。
「Zoia」がおもしろいのは、ゲインやEQ、ディレイ・ラインといったエフェクト系モジュールだけでなく、オシレーターやフィルターといったシンセ系モジュールが大量に用意されているところ。LFOやADSRといったモジュレーション・ソースも充実しており、Empress Effectsはブース内の展示パネルで、“Eurorackスタイルで電子楽器を作ることができる、万能なシンセ・マシン”と謳っていました。
公式ビデオも非常に物欲をそそる内容で(この下に貼りましたので、ぜひご覧ください)、シンセ好きの人なら絶対に欲しくなること間違いなしの「Zoia」。今春発売予定で、価格は450ドルを予定しているとのことです(コスト・パフォーマンスも抜群!)。
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