MODULAR SYNTH
人気YouTuber、アンドリュー・ファンのアイディアを盛り込んだ超クリエイティブなモジュラーシンセ、Endorphin.es「Ghost」が発売
Endorphin.esの待望の新作、「Ghost(ゴースト)」が遂に販売開始。アンドリュー・ファン(Andrew Huang)とのコラボレーションで開発された、超クリエイティブなEurorackモジュールの登場です。
今年5月の『SUPERBOOTH 2022』で発表された「Ghost」は、16HP/ステレオ仕様のデジタル・エフェクト・モジュール。アーティスト/マルチ・プレーヤーであり、楽器系YouTuberとしても有名なアンドリュー・ファンのアイディアを取り入れ、Endorphin.esが長い開発期間を経て完成させた大注目のモジュールです(アンドリュー・ファンにとっては、この「Ghost」が初のシグネイチャー・プロダクトとなります)。
「Ghost」は、トーン・シェイパー(ティルトEQ)、マルチモード・フィルター、マルチモード・ディストーション、ディレイ、リバーブ、コンプレッサー、サイドチェーン・ダッキングを融合したマルチ・エフェクト・モジュール。各プロセッサーのシグナル・チェーンは固定ではなく、3種類のルーティングを切り替えることができ、入力段と出力段にはステレオVCAも搭載。ほとんどのパラメーターは外部からのCVコントロールが可能で、幻想的で浮遊するようなサウンドから、激しく歪んだディストーションまで、さまざまな音色/テクスチャーを作り出すことができます。ユニークなのが、ディレイを最短のタイム/最大のフィードバックで自己発振させることで、Karplus-Strong音源としても機能する点。もちろん、V/Octでピッチ・コントロールすることが可能で、サイドチェーン入力はトリガーを受けるとエンベロープを生成するため、出力段のVCAにパッチすれば完全なシンセ・ボイスとして使用できます。マニュアルには、“ローエンド・グルーヴ/テクノ・ランブル・ベース”や、“Ghostドローン”などのパッチ例も掲載されており、エフェクトの枠にとどまらない超クリエイティブなモジュールと言っていいでしょう。
「Ghost」の主な特徴は、以下のとおりです。
- Endorphin.esとアンドリュー・ファン(Andrew Huang)のコラボレーションによって開発された超クリエイティブなエフェクト・モジュール
- 次世代のARM Cortex/M7プロセッサーを搭載。内部96kHz/32bit処理
- 3種類のシグナル・ルーティングをボタン操作で瞬時に切り替え可能
- エフェクト処理前の基本となる音色を作れるトーン・シェイパー(ティルトEQ)
- 3種類のフレーバーを選択できるマルチモード・ディストーション。8倍オーバー・サンプリング処理
- 3種類のフレーバーを選択できるマルチモード・フィルター(バイポーラLP/HP、バンドパス・フィルター、コム・フィルター)
- クロック/タップ/V/Octコントロール対応のステレオ・ディレイ。最長ディレイ・タイムは2.5秒
- ステレオ・ホール・リバーブ。ディケイ/プリ・ディレイ/リバース/フリーズ・コントロールに対応
- 最終的な出力レベルの補正が行える1バンド・ステレオ・コンプレッサー
- サイドチェーン・ダッキング機能
- ディレイを発振させることで、Karplus-Strong音源/完全なシンセ・ボイスとしても機能
- 入力段と出力段にステレオVCAを装備
- 135mA@+12V/35mA@-12V/0mA@+5V
- 16HP、奥行26mm
このところアレッサンドロ・コルティーニ(Alessandro Cortini)やDivKid、HAINBACH、Look Mum No Computerなどなど、多くのアーティスト/インフルエンサーがシグネイチャー・プロダクトを発表していますが、遂にアンドリュー・ファンの名を冠したEurorackモジュールまで登場。海外では発売と同時に多くのビデオが公開され、かなり話題になっている印象です。パネル・カラーは、シルバー/ブラックの2色展開で、国内ではRock oN Companyが74,800円(税込)で販売を開始しています。