SYNTH & MACHINE
ピンク色のキュートなマイクロ・グルーヴ・マシン、1010music「nanobox | razzmatazz」がデビュー
1010musicが新製品、「nanobox | razzmatazz(ナノボックス・ラズマタズ)」を発表。かわいいルックスながら、強力な機能を備えたドラム・マシンの登場です。
Microsoftの元技術者であるアーロン・ヒギンズ(Aaron Higgins)氏が2016年に設立した1010musicは、アメリカ・ロサンゼルスに拠点を置く電子楽器メーカーです。大型のタッチ・スクリーンを備えたEurorackサンプラー Bitboxで注目を集めた同社は、その後も共通のプラットフォームに異なるソフトウェアを搭載した姉妹モジュール(Synthbox/Fxbox/Toolbox/Laserbox)を続々と発表。一昨年からはデスクトップ・マシン市場にも参入し、中でも“タッチ操作のコンパクト・ミキサー”というユニークなコンセプトのBlueboxは、マシンライブ・パフォーマー/モジュラー・プレイヤーの間で人気を集めています。
そんな1010musicが現在、注力しているのが、“nanobox”と名付けられた手のひらサイズのガジェット・マシン。今年1月に最初の製品、ウェーブテーブル・シンセの「nanobox | fireball」とグラニュラー・シンセの「nanobox | lemondrop」を発表し、ガジェット・マシン好きの間で大きな話題となりました。今回発表された「nanobox | razzmatazz」は、“fireball”と“lemondrop”に続く“nanobox”シリーズ第三弾となる製品で、FM音源とサンプリング音源を搭載したドラム・マシンです(1010musicは、“ミニ・ドラム・シーケンサー”と謳っています)。一般的なドラム・マシンのようなドラム・パッドは装備していませんが、大型のタッチ・スクリーンが8つのタッチ・パッドとして機能し、リアルタイムにパターンを入力することが可能。2基のFMオシレーターと組み合わせることができるサンプリング音源は、microSDカード経由でWAVファイルをロードできるほか、単体で最大30秒のサンプリングも可能になっています。
「nanobox | razzmatazz」の主な特徴は、以下のとおりです。
- “nanobox”シリーズ第三弾となるマイクロ・ドラム・マシン
- FMとサンプリングを融合した音源を搭載、8トラック仕様
- 世界中のサウンド・デザイナーが制作したプリセット・キット/シーケンスを120種類収録。さまざまな音楽スタイルに対応
- 8つのドラム・パッドとして機能する2インチのタッチ・スクリーン。8パッド/16ステップのシーケンスを一度に表示することが可能
- 1/64音符〜8小節、最大64ステップのシーケンス
- 2基のフィルター、2基のEG、レゾネーター、スナップ・ジェネレーター、ビット・クラッシャー、レート・クラッシャーを搭載
- ディレイ、リバーブ、キャビネット・ディストーションといったエフェクトを装備
- 主要パラメーターを一括操作できるマクロ・コントロール機能
- microSDカード経由でWAVファイルのロードに対応。ライン入力の音を最大30秒サンプリングすることも可能
- 3.5mm TRS端子のライン出力、ライン入力、クロック入力、MIDI入力、MIDI出力
- 電源供給用のUSB-Cポート
- 横幅約9.5cm×奥行約7.6cm×高さ約3.8cm
「nanobox | razzmatazz」の出荷は既に始まっており、北米での販売価格は399ドル。なお、1010music製品は国内ではRock oN Companyが輸入販売を行なっているので、「nanobox | razzmatazz」に関しても、これまでどおり販売が行われるものと思われます。さらなる詳細は、1010musicのWebサイトをご覧ください。