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強力なモジュレーション機能を備えたバーチャル・アナログ・シンセ、HY-Plugins「HY-POLY」が無償配布開始
HY-Pluginsが、新開発のソフト・シンセ「HY-POLY(エイチワイ・ポリー)」をリリース。60ドルの通常版に加えて、無償で利用できるフリー・バージョンも提供されています。
「HY-POLY」は、バーチャル・アナログ・タイプのサブトラクティブ(減算)・シンセサイザー。アルゴリズム的には、オシレーター → ミキサー → フィルター → アンプ → エフェクトとシンプルですが、モジュレーション機能がとても充実しているので、かなり凝った音づくりも可能になっています。フリー・バージョンは、オシレーターの動作モードが1種類(通常版は3種類)、最大4ボイス、MIDIエフェクト無し(通常版は9種類のMIDIエフェクトを搭載)、エフェクトは5種類(通常版は25種類)と制限がありますが、シンセサイザーとしての基本機能は同一。無償とは思えない、かなり完成度の高い(使いでのある)ソフト・シンセという印象です。
音源となる『OSCILLATOR』セクション(左上のパネル)は、波形を連続可変できる2基のメイン・オシレーター(OSC1+OSC2)、矩形波だけでなく三角波も選択できるサブ・オシレーター(SUB)、ノイズ・ジェネレーター(NOISE)を搭載。2基のメイン・オシレーターは、オシレーター・シンク対応で、下部にはディレイとフェードを設定することもできるビブラートも備えています。各オシレーター/ノイズ・ジェネレーターのミックス・バランスは、右側の『MIXER』セクションで調整できますが、レベルだけでなくパンが用意されているのがユニーク。音づくりの肝となる『FILTER』セクションは、同仕様のマルチモード・フィルターを2基搭載し、シリアル(直列)あるいはパラレル(並列)でルーティングすることが可能。両フィルターとも、ローパス(LP)/バンドパス(BP)/ハイパス(HP)とスロープ(4/3/2ポール)を設定することができ、サウンド・ソースごとにバイパスできるのも特徴です(たとえば、サブ・オシレーターだけフィルターをかけないということが可能)。
そして「HY-POLY」の大きな特徴と言えるのが、強力かつフレキシブルに設定できるモジュレーション機能。ADSRエンベロープ・ジェネレーターを4基、LFOを2基、サンプル&ホールド(S&H)を1基、ステップ・シーケンサー(StepSEQ)/マルチ・エンベロープ(MPEnv)を3基装備し、2種類のモジュレーション・ソースを乗算/加算/減算できる『MATH』機能も備えています(『ENVELOPE』セクション下の『MATH』ボタンをクリックして設定します)。4基のADSRエンベロープ・ジェネレーターを搭載した『ENVELOPE』セクションはパネル右側に用意されていますが、LFO/サンプル&ホールド/ステップ・シーケンサー/マルチ・エンベロープは、キーボード上部のテレビのようなマークをクリックすると表示される子ウィンドウで操作(子ウィンドウは、一度開いてしまえば、上のタブでモジュレーション・ソースを切り替えられます)。モジュレーション・ソースをパラメーターに割り当てるには、『LFO1』や『Env1』といったソース名をクリックして、上のセクションの『+』マークにそのままドラッグします。モジュレーション・ソースの中でも非常に強力なのが、3基用意されているステップ・シーケンサーとマルチ・エンベロープで、最大32ステップのシーケンサーは滑らかにパラメーターを変化させるスムーズ機能も装備。一方のマルチ・エンベロープは、右クリックでいくらでもブレーク・ポイントを追加でき、複雑なエンベロープを自由に作成できる仕様になっています。
ウィンドウは自由にリサイズ可能で、即戦力となるファクトリー・プリセットも17種類用意されている「HY-POLY」。Mac(10.9以降)/Windows(7以降)両対応で、VST2/VST3/AUの各フォーマットをサポートしています(Windows版は、32bit/64bitどちらにも対応)。さらなる詳細は、HY-PluginsのWebサイトをご覧ください。わずらわしい登録作業なしで、直ちにダウンロードできます。