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1980年代のビデオ・ゲームような映像を出力するビデオ・シンセサイザー「Ming Mecca」…… 最終在庫が特価で販売中
1980年代のビデオ・ゲームようなビットマップ・グラフィックを出力するビデオ・シンセサイザー、「Ming Mecca(ミング・メッカ)」の最終在庫が現在、ディスカウント価格で販売されています。
“ボルテージ・コントロールド・ゲーム機(Voltage Controlled Videogame Console)”を謳う「Ming Mecca」は、アメリカ・シアトルのSpecial Stage Systemsというガレージ・メーカーが開発した、Eurorackフォーマットのビデオ・シンセサイザー。映像を出力するコア・モジュール「World Core」(56HP)と、NES(Nintendo Entertainment System/海外版ファミリーコンピュータ)用コントローラーの出力をCVに変換する「Control Core」(14HP)という2つのモジュールで構成され、ビデオ・ゲームようなビットマップ・グラフィックをCVで制御しながら出力することができます(「World Core」と「Control Core」は、それぞれ単体で使用することも可能です)。
一見、難しそうな「Ming Mecca」ですが、その機能は意外とシンプルで、「World Core」が出力するのは2つの『スプライト』(ゲームのキャラクター)と2つの『タイル』(ゲームの背景)のみ。2つの『タイル』のレイアウトを『マップ』で定義し、その上で2つの『スプライト』をCVで動かすことで、ビデオ・ゲームのような映像を生成するという仕組みです。「Ming Mecca」がおもしろいのは、それらすべてをCVで制御できるところ。『スプライト』の上下左右の動きはもちろんのこと、『スプライト』と『タイル』のグラフィックもウェーブテーブル・オシレーターの波形を選ぶように制御できます(自分で作成したビットマップ・グラフィックをSDカードからロードすることも可能です)。『スプライト』が画面の端に接触したり、2つの『スプライト』がぶつかったタイミングでGateを出力できるので、外部のオシレーターを「Ming Mecca」から発音させることも可能。まるでBASICでビデオ・ゲームをプログラムするような感覚で、モジュラー・シンセサイザー内でビデオ・ゲーム(のような映像)を作り上げることができるのです。
映像をグリッチさせる機能なども備え、VJ用途にもバッチリな「Ming Mecca」。アメリカ・サンタモニカの楽器店 Anaogue Havenでは現在、「World Core」の最終在庫が約17%OFFの749,99ドル(通常販売価格は899.99ドル)で販売中。おそらくはこれが地球上で最後の新品在庫だと思われます。興味のある方は、ぜひAnaogue HavenのWebサイトをチェックしてみてください(注:Special Stage Systemsは数年前にビジネスを終了しており、サポート/修理は難しいと思われるので、購入する際はそのあたりのリスクを十分考慮してください)。