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NAMM 2020: モーター・フェーダーを搭載したLARCのようなリバーブ・ストンプ、Chase Bliss Audio「CXM 1978」
1月16日から19日の日程で開催された世界最大の楽器のトレード・ショー、『The NAMM Show』。今年も多くの新製品が発表されましたが、ギター・ストンプの中で最もおもしろかったのが、Chase Bliss Audioの「Automatone」シリーズです。
昨年発売されたグラニュラー・ルーパー M O O Dが大ヒットを記録し、いま最も勢いのあるストンプ・メーカーと言っていいChase Bliss Audio。同社が昨年の『The NAMM Show』でアナウンスした新機軸となる製品が、「Automatone」シリーズです。「Automatone」シリーズは、ギター・ストンプでありながら6本のモーター・フェーダー(!)を搭載しているのが大きな特徴。プリセットを切り替えると、パラメーター値に応じてフェーダーが動くという何ともユニークなギター・ストンプです。その第一弾として発表された「Preamp MKII」は、Benson Ampsのクリス・ベンソン(Chris Benson)とのコラボレーションで開発されたプリアンプ/ファズ・ストンプ。6本のフェーダーに割り当てられているのは、ボリューム、トレブル、ミッド、ミッド周波数、ベース、ゲインの各パラメーターで、ミッドはQの幅やアンプの前段/後段へのルーティングなども設定可能。アンプ回路の可変ダイオード・クリッピングは、標準のトランジスター以外にシリコン/非対称ゲルマニウムを選択でき、ファズのオープン/ゲートも指定できる非常に高機能なプリアンプ/ファズ・ストンプです。
今回の『The NAMM Show』では、「Automatone」シリーズの第二弾となる「CXM 1978」も初めてお披露目されました。「CXM 1978」は、Merisとのコラボレーションで開発されたリバーブ・ストンプ。元になっているのは名機 Lexicon 224で、ホール/ルーム/プレートの3種類のアルゴリズムを備え、AD/DAコンバーターは32bitと高品位ですが、オールド・デジタル機器の音質を再現する『Lo-Fi』モードも備えています。6本のモーター・フェーダーでは、リバーブ・タイムやプリ・ディレイ、ミックス・バランスといったパラメーターをLARC感覚で操作することができ、MIDI入力/スルーやエクスプレッション入力も装備。もちろん入出力はステレオ仕様です。
滑らかなフェーダーの動きを見るだけで物欲がそそられる、大変ユニークなギター・ストンプ「Automatone」シリーズ。「Preamp MKII」は2020年5月発売予定で価格は749ドル、「CXM 1978」は夏の終わりごろ発売予定で価格は未定となっています。さらなる詳細は、Chase Bliss AudioのWebサイトをご覧ください。