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NAMM 2020: オリジナルのグルーブボックスやEurorackモジュールを製作できる開発環境、「Daisy」が間もなく登場

一昨日開幕した世界最大の楽器のトレード・ショー、『The NAMM Show』。Electro-Smithが非常に興味深い新製品、「Daisy(デイジー)」をお披露目しました。

Electro-Smith - Daisy

Electro-Smith「Daisy」

4ポールのフィルター・モジュール、2144 LPFが人気のアメリカ・サン・クレメンテのモジュラー・メーカー、Electro-Smith。同社が今回発表した「Daisy」は、ArduinoやTeensyのようなマイコン・ボード/開発プラットホーム。他のマイコン・ボードとの違いは、オーディオ・アプリケーションに特化されている点で、32bit/96kHzでオーディオ処理を実行でき、64MBのRAMも備えています。ユーザーはC++でプログラムをコーディングし、「Daisy」上で実行することが可能。オーディオ・アプリケーションに特化された「Daisy」では、オーディオ/MIDI周りのライブラリーがひととおり用意されているので、ユーザーはコア部分のコーディングに集中できるのがポイントです。

Electro-Smith - Daisy

「Daisy」の開発環境

これだけでもオリジナル電子楽器製作者には魅力的な「Daisy」ですが、「Daisy」を装着してプログラムを実行できるハードウェアが2種類用意されるのも大きな特徴。その一つ、スタンドアローンで動作する「Daisy Field」は、鍵盤型スイッチや8基のエンコーダー、オーディオ入出力、MIDI入出力、USB端子、CV/Gate入出力などを備えたハードウェアで、左上に「Daisy」を装着して使用します。この「Daisy Field」を利用すれば、ユーザーは自作のプログラムをグルーブボックスのようなハードウェアで実行することが可能。これによってオリジナルの電子楽器を簡単に製作することができます。もう一つの「Daisy Patch」は、「Daisy」を装着して自作のプログラムを実行できる20HPのEurorackモジュール。4基のノブや16個のマトリクス・ランプ、モジュラー・レベルのオーディオ入出力、CV/Gate入出力、MIDI出力などを備え、自作のプログラムをモジュラーの中に組み込んで使用できる優れものです。

Electro-Smith - Daisy

「Daisy Field」

Electro-Smith - Daisy

「Daisy Patch」

Electro-Smithのマイケル・コレル(Michael Corell)氏によれば、「Daisy」は完全にオープン・ソースの開発プラットホームであり、リリース後はコミュニティによってどんどん進化していくだろうとのこと。MaxやPure Dataで書いたプログラムを簡単に移植できるようにすることも検討しているとのことです。「Daisy」の予価は29.95ドルで、「Daisy Field」および「Daisy Patch」の価格は未定。数週間後にKickstarterで予約販売を開始するとのことです。

Electro-Smith - Daisy

Electro-Smithのマイケル・コレル(Michael Corell)氏

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