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WORLD SYNTHESIZER
WORLD SYNTHESIZER #34:Oberheim Matrix 1000をフル機能のシンセとして蘇生した「Kiwi-1000」が登場
JUNO-106の改造バージョン KIWI-106や、Polysixの改造バージョン Kiwisixで知られるニュージーランドのKiwiTechnicsが、久々の新作「Kiwi-1000」発表。販売を開始しています。
「Kiwi-1000」は、’80年代後半から’90年代前半にかけて人気を博したOberheimの音源モジュール、Matrix 1000の改造バージョン。Matrix 1000は、Matrix 6の音源を1Uラック筐体に凝縮した製品で、本体だけでは十分なエディットができませんでしたが、本物のアナログ・サウンドを即座に鳴らすことができるプリセット・シンセとして、大ヒットを記録しました。
今回発売された「Kiwi-1000」では、Matrix 1000の貧弱なMIDI機能を強化。また、ボイスごとに2基備わるDCOのクロックを独立させ、発音レンジを大幅に拡大するなど、様々な改良が施されています。KiwiTechnicsによれば、Matrix 1000を元に、“フル機能のシンセサイザー”として蘇生したのが、「Kiwi-1000」とのことです。
「Kiwi-1000」の主な特徴は、以下のとおりです。
- 1000種類のプリセットをすべてエディット/保存することが可能
- ボイスごとに2基備わるDCOのクロックを独立化。発音レンジも2’〜64’へと大幅に拡大
- プリセット保存のためのフラッシュ・メモリー。内蔵バッテリーは不要
- MIDIコントロール・チェンジおよびSysExによる完全なパラメーター・エディット。SysExによるプリセットのダンプ/ロードにも対応。Matrix 1000のMIDI機能の不具合は解消され、発音させながらのMIDIコントロールが可能に
- 5種類のキー・アサイン・モード(ポリ・シングル/ポリ・デュアル/ポリ・トリプル/ユニゾン/ソロ)
- 各キー・アサイン・モードは、スタッカート/レガートとスティール/ノー・スティールを切り替え可能
- すべてのキー・アサイン・モードに対応するポルタメント機能
- 発音周波数を微妙に揺らすことでアナログらしいサウンドを作り出すデチューン機能
- 3基の独立したADSRエンベロープ・ジェネレーター。それぞれノーマル/インバートを切り替え可能
- 3基の独立したLFO。6種類の波形を選択可能
- 5〜299BPMの範囲で設定できるインターナル・クロック。クロックはタップで設定することも可能
- 完全なモジュレーション・マトリクス機能
- 「Kiwi-1000」改造モデルであることを示すフロント・パネル・オーバーレイ
Matrix 1000を「Kiwi-1000」に改造するためのアップグレード・キットの価格は295ドル+送料となっています。詳しくは、KiwiTechnicsのWebサイトをご覧ください。