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NAMM 2018: Arturia、同社初のEurorack製品「RackBrute」を発表! MiniBrute 2とも連結できる変幻自在のモジュラー・ケース
いよいよ来週、25日10時(日本時間:26日3時)に開幕する、世界最大の楽器の展示会『The NAMM Show』。今年はショー開幕に先行して新製品をお披露目している会社が多いようですが、フランスの雄、Arturiaもいくつかの新製品を発表しました。その中でも注目は、同社初のEurorackモジュラー対応製品「RackBrute(ラックブルート)」です。
以前からCEOのフレデリック氏が、“モジュラー市場にはとても興味を持っている”と公言していたArturiaですが、同社初のEurorackモジュラー対応製品は、モジュールではなくケースでした。「RackBrute」とネーミングされたこのケースは、6Uタイプ(「RackBrute 6U」)と3Uタイプ(「RackBrute 3U」)の2モデルが用意され、どちらもオリジナルのパワー・モジュール/パワー・レールが装着された状態で出荷されます。
しかしそこはArturia、何の変哲もないケースを出すわけがありません。「RackBrute」には、大変ユニークなデザインの専用アタッチメントが用意(装着)されており、それを任意の角度で固定することによって、様々なスタイルで使用できるようになっているのです。「RackBrute」単体で使用する際は、アタッチメントによって筐体の角度/向きを自由に変えることができ、手前に何かを置く場合(例えば、BeatStep Proやコントローラーなどを置く場合)は、「RackBrute」を宙に浮かせることも可能。また、「RackBrute」を2台連結することもでき、今回同時に発表された新製品「MiniBrurte 2/MiniBrute 2S」との連結も可能になっています。
角度を変えたり、連結する際、特別な工具が必要だったら面倒ですが、「RackBrute」はサイドのハンドルを手で回すだけで角度変更/連結することが可能。また、連結した状態で移動する場合、2台の「RackBrute」(あるいは「MiniBrurte 2/MiniBrute 2S」)を閉じた状態にすることもでき、その際は少し間隔が空くため、パッチ・ケーブルをわざわず抜く必要はありません。非常によく考えられたデザインになっています。
ケースとしてのスペックは、1段88HPで、あらかじめ装着されているオリジナルのパワー・モジュールは5HP。従って「RackBrute 6U」は171HP、「RackBrute 3U」は83HPのブランクということになります。内部の奥行きに関してはまだ公表されていませんが、筐体の奥行きが83mmなので、パワー・レール上で50〜60mm、パワー・レールが無い部分で70〜75mmという感じでしょうか(「RackBrute 6U」では、上段にパワー・レールが取り付けられています)。レールはスライディング・ナットではなく、ネジ切り仕様なので、後からのモジュールの入れ替えもラクそうです。
オリジナルのパワー・モジュールは、+12V:1,600mA、-12V:1,600mA、+5V:900mAという十分なスペック(しかしWebサイトのスペックを見ると、「RackBrute 3U」はパワー・レール側で+12V:800mA、-12V:800mAに制限されているようです)。パワー・レールのコネクター数は「RackBrute 6U」 が32、「RackBrute 3U」が20で、こちらも十分な数と言えるでしょう。
「RackBrute」の国内販売についてはまだアナウンスがありませんが、海外では来月出荷が開始されるもよう。気になる価格は、「RackBrute 6U」が399ドル、「RackBrute 3U」が299ドル。詳しくは、ArturiaのWebサイトをご覧ください。