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NEWS & INFO
USBメモリ型の世界最小アナログ・シンセ、「Trueno」が販売開始! 24bit ADを搭載、出力はそのままDAWに取り込むことが可能
WS Audio Limitedという英国の会社が販売を開始した「Trueno」という製品が話題になっています。
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一見、USBメモリのような外観の「Trueno」は、何と世界最小のアナログ・シンセサイザー。操作はすべてコンピューターから行い、生成された音はADコンバーターを経由して、DAWやオーディオ・ドライバに送られるという大変ユニークな製品です。アナログ・シンセのサウンドは欲しいが、置く場所が無い/接続が面倒という人には最適な製品と言えるでしょう。
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「Trueno」の主なスペックは以下のとおりです。
- 3基のVCOを搭載したアナログ・シンセサイザー
- モノフォニックと3音ポリフォニック、2種類のモード
- VCOは鋸波/矩形波/三角波の各波形を切り替え可能。VCO1はPW設定に対応、VCO3にはデジタル・ノイズ・ジェネレーターを搭載
- 64パーシャル/256波形のデジタル・アディティブ・オシレーター・モードも搭載
- ローパス/バンドパスのVCF
- 5種類の波形(サイン波/鋸波/矩形波/三角波/ランダム)を切り替えられるLFOを4基搭載。テンポ・シンク/ノート・トリガーに対応
- 4基のエンベロープ・ジェネレーターを搭載
- ディレイ、フランジャー、フェイザー、コーラス、リバーブなどのデジタル・エフェクトを搭載
以上のようなスペックのシンセサイザーが、長さ78mm×高さ31mm×奥行き7mm/重さわずか25グラム(!)のアルミニウム筐体に収まっているのですから驚きです。電源はコンピューターから供給され、操作やエディットはスタンドアローン・アプリあるいはプラグイン(VST 2/VST 3/AU対応)を使って行います。プラグインのGUIだけ見ると新種のソフト・シンセのようですが、あくまでもこれは“コントロール・ソフト”であり、実際のサウンドは本体側で生成されます(従ってコンピューターのCPUパワーを消費しません)。もちろん、作成した音色は一般的なソフト・シンセ同様、DAWのファイル内に保存されます。
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そして先述のとおり、本体内には24bit/44.1kHz仕様のADコンバーターが内蔵されているため、生成されたサウンドはデジタルに変換されてDAWやオーディオ・ドライバに送られます。「Trueno」のアナログ・サウンドを直に聴く術が無いのは残念ですが、実際にはDAWに取り込んで使うという人がほとんどでしょうし、とてもスマートな設計と言えるのではないでしょうか。
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「Trueno」の販売は、イギリス/ヨーロッパでは既に始まっており、Amazonでの価格は139.99ポンド/159.99ユーロ。現在の円換算ですと約22,000円といったところです。世界最小のアナログ・シンセサイザー「Trueno」、興味のある方はWS Audio LimitedのWebサイトをご覧ください。
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