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DE DE MOUSE × 並木優 スペシャル対談 〜 プロとしてのスタンスからCubaseの使いこなし、さらには“パイの実とチョコパイ”話まで

今日6月10日、久々の全国流通EP『youth 99』をリリースしたDE DE MOUSEさん。映像作家 山口崇司氏とのコラボレートによって制作されたミュージック・ビデオも話題のこの作品ですが、来月2日にはさらなる新作EP『milkyway drive』もリリース予定で、7月23日には代官山UNITにおいてワンマン・ライブ『2EPs』の開催も予定されているなど、ここにきて非常に精力的な活動を行っています。

そんなDE DE MOUSEさんの公式Twitterをチェックしていたところ、並木優さんと一緒に写った写真をアップしているのを発見。並木優さんと言えば、この春にセクシー女優を引退されたDTMer/DJですが(ご存じない方はこちらのインタビュー記事をどうぞ)、このお二人、今年1月のライブ・イベントで一緒になったのを機に友人になったとのこと。並木優さんは以前お話を伺った際、好きなアーティストとしてDE DE MOUSEさんを挙げており、さらには二人ともSteinberg Cubase使いということで、これはきっと話が盛り上がるのではないかと、無茶な対談を企画してみることにしました。結果、こちらが考えていた以上におもしろい対談になったと思いますので、お二人のファンの方もそうでない方も、ぜひご一読ください!

DE DE MOUSE & Yuu Namiki Interview

その昔、ユーミンが“アルバム3枚出せたらそのアーティストは一生やっていける”と書いていたのを、なぜかよく憶えていて(DE DE MOUSE)

並木優 この前のイベントではグッズの詰め合わせをいただいてしまって、ありがとうございました! Tシャツがすごく着やすくてよかったです。

DE DE MOUSE なんだか出演者が多くて、カオスなイベントでしたよね(笑)。

並木優 わたし、自分の出番は昼くらいに終わったんですけど、DE DE MOUSEさんが見たくて、スタッフさんにお願いして残らせてもらったんですよ。そうしたらDE DE MOUSEさんのステージまで6〜7時間あって(笑)。

DE DE MOUSE うわ、それはごめんなさい。

並木優 でも楽しかったのでぜんぜん平気でした。わたしのファンの人たち、ああいうDJイベントは完全にアウェーだと思うんですけど(笑)、がんばって来てくれて。いろいろお話しできたのでよかったです。

DE DE MOUSE たわいもない会話が、ファンの人からしたら嬉しかったりするんですよね。

並木優 最後にみんなで写真撮ったじゃないですか。あのときステージ裏が暗くて、9回くらい撮り直しましたけど、そのことをツイートしたらDE DE MOUSEさんのファンの方から“そんなに何枚も撮ったの?”と怒られてしまいました(笑)。

DE DE MOUSE ははは(笑)。

並木優 女性ファンと男性ファン、どっちが多いんですか?

DE DE MOUSE ライブだと女性の方が多いように感じますけど、声をかけてくるのは男の方が多いですし……。半々じゃないですかね。

——— 並木さんは、DTMを始めたときにDE DE MOUSEさんの音楽を聴き始めたとか。

並木優 そうなんですよ。5年くらい前、ブログに“DTM始めたよー!”って書いたんですけど、そうしたらファンの方が“DTMやるのならDE DE MOUSEさん聴くのをおすすめします”ってCDくれたんです。

DE DE MOUSE DTM初心者向けの入門CDとして、ぼくのアルバムはよく挙げられるんです(笑)。

並木優 (笑)そのときいただいたのは、『A journey to freedom』でした。で、聴いてみたら、メルヘンな感じですごくいいなーと思って、DE DE MOUSEさんって一体どんな人なんだろう?とYouTubeで検索したんですよ。そうしたらDE DE MOUSEさんが曲の作り方を教えてくれるビデオが出てきて。うわ、これは見なきゃと思ってチェックしたら、途中で“ここからは企業秘密です”とか言って終わってしまって。“え〜! ズルい!”とか思ってました(笑)。

——— DE DE MOUSEさんは、そのイベントで共演するまで並木優さんのことはご存じでした?

DE DE MOUSE なんかネットの記事で見て知っていたんですよ。DJやったり、トラックを作るセクシー女優さんって珍しいなぁって。それで先日、イベントで一緒になることを知って、“あ、ネットで見たセクシー女優さんだ!”と思い出したんですよね。彼女の出番のときは、ちょうど別の予定が入っていて、結局DJは見れなかったんですけど、後でいろいろお話しできました。セクシー女優さんということを抜きにしても、打ち込みをする女の子って珍しいじゃないですか? それだけで“時代は変わったな〜”と思いますよね。

——— でも最近、打ち込みする女の子はけっこう増えていますよ。そしてそういう女の子は大抵、DE DE MOUSEさんのファンだったりします。

DE DE MOUSE へぇ、そうなんですか。ぜんぜん知らなかった。けどイベントとかで若いアーティストと一緒になると、“中学生のときによく聴いてました”とか言われたりして……。自分が歳をとったということを認識させられますね(笑)。それにそうやって若い子に声をかけられると、自分が若いころとは違うな〜と感じます。

——— というと?

DE DE MOUSE 雑誌とかで若い人のインタビューを見ると、影響を受けたアーティストとして、ぼくの名前を挙げてくれる人もいるんですよ。すごく嬉しかったりするんですが、ぼくが若いころは自分を含めてみんなふてぶてしくて、影響を受けたアーティストの名前なんか素直に挙げなかったような気がするんですよね。みんな無駄にカッコつけてて、イベントとかで他のアーティストと一緒になっても、“名前は知ってるけど、好きじゃないから挨拶しない”とか(笑)。それが最近の若いアーティストは、みんな本当に良い子で、挨拶もしっかりしているし、会話も自然体でカッコつけてる感じがしないですし……。アーティスト活動も、みんな自分で真剣に考えてやっていますからね。それを思うと、自分がハタチくらいのころなんて本当にゴミみたいな人間だったなと思いますよ(笑)。

——— 確かに、最近の若いアーティストはしっかりしていますね。みんな腰も低いですし……。

DE DE MOUSE そうそう。みんな謙虚ですしね。ぼくの世代って、カッコつけて、自分では何も発信しなかったですから。それがカッコいいと思っていたというか。そんな感じでもイベントが満員になって、アーティスト活動ができた時代なんですよね、90年代からゼロ年代にかけては。今はそんなスタンスでは人は集まらないですし、みんなSNSとかを使って自己発信している。時代が変わったんでしょうね。

並木優 何かわかります。わたし、年齢的には別に上の方ではないんですけど、業界に入ったのが早かったので、キャリアはけっこう長い方だったんですよ。少し前の撮影のときにもカメラマンさんに、“この世界で7年もやってるなんて化石だよ”なんて言われてしまって(笑)。

DE DE MOUSE 7年もやっていたんですか? すごい。

並木優 わたしはほとんどバイト経験もなくこの世界に入って、今思うと世の中を舐めきってた女の子だったんです(笑)。現場に入っても、“はぁ、ぜんぜんヤル気ないや”とか。まぁ、その頃はわたしだけでなく、他の女優さんもみんなそんな感じだったと思うんですけど(笑)、監督さんやカメラマンさんはプロだから、それでも上手く撮ってくれたんですよね。それが最近の女の子は、みんなヤル気があるんですよ。先日、Asterisk*というセクシー女優3人組のユニットに楽曲を提供して、それで若い女優さんと話す機会が増えたんですが、わたしが若い頃とは意識の違いを感じました。

DE DE MOUSE 業界は違っても同じような感じですね。

並木優 たぶん、最近はこの仕事をやりたい子が増えたからだと思います。わたしがこの世界に入ったときは、それこそ誰でも女優になれた感じだったらしいんですけど、最近はかわいい子じゃないとダメですからね。さっきDE DE MOUSEさんが言っていたように、SNSでのがんばりもすごいですし。Twitterでメンションくれた人全員に返事したり……。

DE DE MOUSE 並木さんもそうですけど、最近は本業以外の活動をするセクシー女優さんが増えているじゃないですか。だから将来の目標があって、それに向かうためのステップだと思ってがんばってるんですかね? 勝手な想像ですけど。

並木優 さすが、鋭い! 最近はお金が目的じゃない子が増えている気がします。アイドル活動をしたいという子も多いですし。

——— 並木さんは、この春でセクシー女優を引退されたんですよね。

並木優 はい。先日、引退イベントをやって。

——— これからは音楽活動に専念されるんですか?

並木優 ファンの人にも“音楽やるために辞めたんですか?”と訊かれるんですけど、そういうわけではなくて。音楽は今の仕事を続けながらもできますからね。何かひと区切りした感じがあって、1年くらい前から辞めようかな〜と考えてたんです。ちょっとダラダラしてしまったんですけど。あとは自分がいいときに辞めたいなというのはありました。わたし、若いときにデビューしたので。女の人って、歳を重ねると変わっていくじゃないですか。自分のいいときだけを残したいなぁ…… ということはずっと考えてました。

DE DE MOUSE わかるなぁ。

——— DE DE MOUSEさんは、一線から退くなんてこと考えたことあります? 例えば、裏方に回るとか。

DE DE MOUSE 一線から退くとか、そういうことは考えたことないですけど。でも、ぼくの世界は、自分が続けたくても続けられなかったりしますからね。バンドとか、ピーク過ぎたら大抵解散か活動休止ですし(笑)。その昔、ユーミンが何かのエッセイで、“アルバム3枚出せたらそのアーティストは一生やっていける”とか書いていて、なぜかそのことをよく憶えていたんですよ。だからぼくも“何としてもアルバム3枚出してやる!”とか思っていて(笑)。それで3枚目の『A journey to freedom』を出したときに、“よっしゃー! これで一生音楽でやっていける!”と思ったんですよ。でも、よくよく考えてみたら、ぼくの1枚目はインディーからのリリースで(笑)。結局、メジャーで2枚出した後、またインディーに戻ってしまったので、自分はまだ音楽で一生やっていく自信がない。ユーミンが言っていた“3枚出したらやっていける”という枠に入ったのかどうか微妙(笑)。

並木優 (笑)

DE DE MOUSE ぼく自身、音楽の好みはまったく変わってないんですけど、若い頃はできなかったことが少しずつできるようになってきているんですよね。それは自分に力が付いてきたからでもあるし、周りの環境が整ってきたからでもある。自分のアイディアが具現化できるようになると、もっと欲が出てきて“ああしたい、こうしたい”と思うようになるので……。だから一線から身を退くというのは考えたことがないですね。ライブとか、現場がいまだに大好きですし。

DE DE MOUSE & Yuu Namiki Interview

最近はみんなAbleton Liveとかを使ってオーディオでやってしまうので、ぼくは若者のMIDI離れを危惧しているんですよ(笑)(DE DE MOUSE)

DE DE MOUSE 並木さんは、Cubaseを使ってるんですよね。

並木優 はい。Cubase 4から。でも当時はCubase Studioだったんですよ。今は普通のCubaseなんですけど。

DE DE MOUSE ぼくも昔はCubase Studio 4でした。最初はCubase VST 5.1でアルバムを2枚作って(註:『tide of stars』と『sunset girls』)、OS XになってCubase Studio 4を買い、結局そのバージョンでアルバムを2枚(註:『A journey to freedom』と『sky was dark』)作りました。最初、Cubase Studioが廉価版ということを知らなくて、“Studio”と付いているからには上位バージョンだろうと思って買ってしまったんです(笑)。

並木優 (笑)わたしは楽器屋さんの店員さんに教えてもらってCubaseにしました。何度も楽器屋さんに通ったんですけど、ウザがらずに教えてくれて。

DE DE MOUSE それは女の子が“DTMやりたい”なんて来たら教えるでしょう。

並木優 知り合いではLogicを使っている人もいたんですけど、当時はパソコンがWindowsだったのでCubaseを選んだのかも。今はMacを使ってます。

——— DE DE MOUSEさんはなぜCubaseを?

DE DE MOUSE ぼくはパソコンとかが得意ではなくて、ずっとハードで曲作りをしていたんですよ。オール・イン・ワンのシンセとサンプラー、EQ、コンプとかを並べて。でも昔はお金が無かったから、安いものしか買えないじゃないですか。安いものって、酷使するとやっぱり壊れちゃうんですよ。そしてあるとき、愛用してたグラフィックEQがおかしくなっちゃって、左右の位相が変になったんです。音をセンターに定位させたくても、そのグラフィックEQを通す限りどうやっても真ん中にならなくて(笑)。

並木優 (笑)

DE DE MOUSE それで一時期ノイローゼみたいになってしまったんですけど、そのことをレコード会社の人に話したら、PowerBookとCubase VSTのセットを提供してださって。Cubaseというか、パソコンを使って曲を作り始めたのはそれからですね。だからそのとき貰ったのがLogicだったらLogicを使っていたかもしれないですし……。でも、自分がこんなにパソコンを使っていること自体、奇跡ですね。パソコンとか機械とか、本当に弱くて(笑)。自分も変わったな〜と思います。

並木優 それであんな曲を作ってしまうのがすごいです。

DE DE MOUSE でも、いまだに最低限の機能しか使ってないですよ。MIDIの打ち込みしかできない。カッコつけて“全部MIDIで打ち込んでます”とか言ってますけど、流行りのオーディオ編集ができないだけで(笑)。

——— DE DE MOUSEさんは、MIDIで音源を鳴らすというトラディショナルな作り方なんですよね。

DE DE MOUSE ずっとそのやり方です。本当、最近はみんなAbleton Liveとかを使ってオーディオでやってしまうので、ぼくは若者のMIDI離れを危惧しているんですよ(笑)。CubaseのLoopMashとかもライブでは便利かもしれないですけど、簡単に音楽を作れてしまうのが嫌で。サンプルをオーディオ・トラックに貼って鳴らすくらいだったら、バラバラに切り刻んでサンプラーに入れて、MIDIで同じパターンを打ち込みますね。自己満足なのかもしれないですけど、そうしないと自分で作っている感じがしないというか。音が劣化しても、サンプラーで鳴らすのが好きなんです。

並木優 わたしも基本はぜんぶMIDIで打ち込んでいます。

DE DE MOUSE 今どきそれは珍しいですね。

並木優 DTMを始めたとき、周りに誰も教えてくれる人がいなかったので、解説書を読んで勉強したんですよ。本に書いてあったのはMIDIでの打ち込み方法だったので、オーディオで作るやり方を最近まで知らなくて。みんなオーディオで作っていると知ってビックリしました。

DE DE MOUSE まぁ、ああいう本を書いている人もよく知らなかったりするから。

並木優 えええ〜(笑)。わたし、DTMだけでなくDJも本を買って勉強したんですよ(笑)。

DE DE MOUSE 基本的なことはわかるかも知れないですけど、実際にプロのトラックメイカーがやっていることは、ああいう本に書かれていることとはぜんぜん違ったりしますよ。

並木優 なるほど〜。

DE DE MOUSE でも、今は技術を知っていることがカッコいい時代ではないんですよね。インターネットにはいくらでも情報は溢れていますし、YouTubeで“Cubase EDM 作り方”とか検索すれば、わかりやすいビデオがたくさん出てくるわけじゃないですか。誰かに“この音ってどうやって作ったの?”と質問すれば、すぐに返事がもらえる時代ですし。何が言いたいのかというと、今や人と同じことは誰もが簡単にできてしまう時代ですから、あまりそういう情報には左右されず、自分だけの音楽をやるのがいちばんカッコいいんじゃないかなということですね。誰かの真似をしてカッコいい音楽をやるくらいだったら、たとえ流行りにのっていなくても自分だけの音楽をやっている方が全然カッコいいですよ。

並木優 勉強になります。

DE DE MOUSE ダンス・ミュージックはファッション・ミュージックなので、時代の流行というものがあるんですが、それに完全に乗っかってしまうと他の人と同じになってしまいますから。もちろんトレンドを知ることも大切なんですけど、その中でいかに自分のアイデンティティを出せるか、後々“これが自分の音楽”と誇れるものを作れるかどうか。そういうことを考えると、曲作りに関してもゴーイング・マイウェイではないですけど、オリジナルの使い方をどんどん見つけていって、自分だけのロジックでやるのがいいと思うんですよ。それがぼくの場合は、“MIDIでの完結”なんです。コンポーズという行為をすごく大事にしたいなと思っていて、キックの音色がどうとか、何かの音色だけで完結するような音楽にはあまり興味がない。ぼくの曲を楽譜に起こして、誰が演奏してもDE DE MOUSEの音楽が成立するような曲を作りたいなと思っているんです。

——— DE DE MOUSEさんは、クリエイターのようで、実はコンポーザーですよね。

DE DE MOUSE 古いんですよね(笑)。古いんですけど、みんながオーディオでやっている今は、逆にMIDIでのコンポーズが刺激的なんじゃないかと。他人が見れば、“何でそんな回りくどいやり方で作ってるの?”と思うかもしれないですけど、それが自分の曲作りのロジックなんですよ。

——— 一回りして、今はMIDIでのコンポーズが刺激的と。

DE DE MOUSE テクノロジーに頼りすぎると、自分の根本的な技術が成長しなくなってしまうのが怖いんです。それをいちばん感じたのは震災のときですね。電気が無くなっちゃったらどうなるんだろう、電気が無くなっちゃたらオレなんかゴミじゃんと思って。そのときに改めて楽器を弾ける人や、楽譜を書ける人ってすごいなと思ったんですよ。紙とペンさえあれば音楽が作れるわけだから。もちろん電気が無くなることなんてないとは思うんですけど、自分も技術を身につけなきゃダメだなと思いましたね。

DE DE MOUSE & Yuu Namiki Interview

“良い音”というのが、そんなに重要ではないんです。音が良ければ、それに越したことはないとは思いますけど、肝心なのは楽曲(DE DE MOUSE)

——— 並木さんはサンプラーとか使ってます?

並木優 Cubaseに付いてきたGroove Agent Oneを使ってます。あれにドラムの音を1つずつ読み込んで。でも、自分のやり方が正しいのか、わかってません(笑)。

DE DE MOUSE ぼくはHALion 3が大好きで、いまだにアレなんですよ。あの音が籠る感じが大好きで……。最新のHALion 5も持ってるんですけど、機能が多くてぼくには使いづらくて、結局3に戻ってしまいます。ちょっと前のプラグインって、まだ発展途上だったので欠点があったじゃないですか。今思うとそれがよかったんじゃないかとか思ったり。開発側に立てば出音を良くするというのは当然のことだと思うんですけど、すべてのメーカーが高音質を追求した結果、個性が無くなってしまっているんじゃなかという気がします。サンプラーなんて、ちょっと音が悪くなるくらいがちょうどいいんですよ。あとプラグインに関して言えば、ぼくはメーカーを信用してないんです。なぜならアップデートをやめたり、いきなり開発を終了してしまうから(笑)。前に使っていたプラグインが使えなくなってしまったことがあって、それが怖いので良い音ができたらなるべくオーディオにパラ・データをエクスポートするようにしています。その方が安全ですから。

並木優 Cubaseのすごい使い方があったらおしえてください!

DE DE MOUSE それはヤマハの人におしえてもらった方がいいと思います(笑)。

——— 他の人がやっていないようなDE DE MOUSE流の使いこなしとかないですか?

DE DE MOUSE 何だろうな〜。あ、ぼくは音程を色で判別しているんですよ。Cubaseのピアノロールって、ドは青とか自由に色を付けられるんです。だからその設定をしておけば、色で音程を判別できる。ピアノロールって、一番端に鍵盤があるだけで、何の音か識別しずらいじゃないですか。

並木優 えー、知らなかった! それはいいこと聞いた。

DE DE MOUSE だから自分のピアノロールは、パッと見ればすぐに弾ける。自分にとっての楽譜みたいなものですね。最近はピアノロールの方が簡単に弾けるようになってしまったので、これはヤバいと楽譜に戻そうかなと思ってるんですけど(笑)。

並木優 DE DE MOUSEさんは、どんな色を設定しているんですか?

DE DE MOUSE ドが青、レが水色、ミが緑で、ファが黄緑、ソが黄土色、ラが赤で、シがレモン色。デタラメに色を付けてるのではなく、自分のイメージですね。ドは、ぼくの中では青なので……。

並木優 わー、やりたいやりたい。わたし、トラックはすごくカラフルにしているんですよ。でも、ピアノロールにも色を付けられるとは知りませんでした。

DE DE MOUSE ぼくは逆にトラックの方はモノトーンにしてる(笑)。長時間作業するから、できるだけ目に負担がかからないように……。

並木優 そっかぁ。楽しくなるように無意識に色を付けちゃってました(笑)。

DE DE MOUSE トラックに色を付けてしまうと、見た目はカラフルで楽しそうなのに、この曲は何で楽しくないんだろうと思っちゃうじゃないですか(笑)。

並木優 まだまだわたしが知らない機能、たくさんありそう。もっとかわいくする機能知りませんか? 花柄にできるとか。

DE DE MOUSE 壁紙とか設定できるようになったらいいよね。でもドイツの会社は堅実なので、そこまではやらないと思う(笑)。

——— DE DE MOUSEさんは、セルフ・ミックス/セルフ・マスタリングにも拘られていますよね。

DE DE MOUSE 自分の音楽は自分のものという想いが強いんですよね。それに他人にやってもらうと、自分がイメージしている音にならないですから。

並木優 そういうのって独学で覚えたんですか?

DE DE MOUSE そんなにすごい技術を持っているわけではないです。そもそも“良い音”というのが、ぼくの中ではそんなに重要ではないんですよ。音が良ければ、それに越したことはないとは思いますけど、肝心なのは楽曲ですから。もちろん、良い音であることが作曲の側にフィードバックすることもあるので、自分がイメージする“良い音”にするための努力は惜しんでませんけどね。でも流行りのことはやらないようにしています。一時期、サイドチェーンが流行りましたけど、絶対にやりませんでしたし(笑)。

——— 並木さんは以前、マスタリングの本を読んで勉強してるとおっしゃってましたね。

並木優 うふふ(笑)。

DE DE MOUSE すごいな〜。Cubaseでもマスタリングはできると思うんですけど、CDにするときは最終的にDDPというフォーマットで納品しています。ぼくはここ数年、ぜんぶ自分でマスタリングしているんですけど、やり始めて気付いたのはDDPで書き出せる環境を持っている人が少ないということ。みんなWAVで納品しているんです。だからたまに“DE DEさん、マスタリングしてくれませんか”って頼まれますね(笑)。でも、DDPはDDPの音になってしまうんですよ。マスタリングと言えば最近、ソフトをBias PeakからSteinberg WaveLabに替えたんです。そうしたらあまりにも使い方が違うので、途方に暮れているところです(笑)。

——— 自宅のモニタリング環境は、最近はどんな感じですか?

DE DE MOUSE ぼくはひどいですよ。オーディオ・インターフェースすら使わず、パソコンのヘッドフォン端子でやってますから。

並木優 それ、この前聞いてビックリしました。“ええーっ!”って。

DE DE MOUSE 音がどうこうと言うより、部屋に機材があるのが好きではないんですよ。今はMacBookがあるだけ。スタジオ然とした部屋がどうしても好きになれないんです。

並木優 鍵盤はあるんですか?

DE DE MOUSE 一応ポンっと置いてあって。邪魔だなと思ったら片付ける(笑)。だからそのへんの十代の学生さんの方がよっぽど良い環境でやってると思いますね。スピーカーだって、19歳のときに買ったMDとCDが両方入っているコンポですし。基本ヘッドフォンで作業して、たまにコンポのスピーカーを鳴らすんです。そんな環境でマスタリングまでやってしまう。

DE DE MOUSE & Yuu Namiki Interview

自分の最低限の価値というものを定めておかないと。ブランディング、自分の見せ方は大事(DE DE MOUSE)

並木優 わたしこの前、Asterisk*という3人組の女の子グループに曲を書いたんですよ。そのときに思ったのが、プロの作曲家さんってすごいな〜ということ。時間が無くて、スタッフさんから6日で2曲作ってくれと言われたんですけど……。

DE DE MOUSE ははは(笑)。

並木優 だから試行錯誤する時間が無かったんですけど、もともとやってみたかった感じの曲を作って提出したら、それでOKが出て。OKが出たからよかったですけど、あそこで書き直しって言われたら大変だな〜と思って。あらためてプロの人ってすごいなと思ったんです。Asterisk*に曲を書いた後、しばらく気分がのらなくて、次の曲ができるまで時間がかかっちゃって。気分がのらないときとかないですか?

DE DE MOUSE ありますよ。でも、やらないと終わらないから仕方なくやる(笑)。

並木優 それでできちゃうのがすごいですよね。

DE DE MOUSE 自分の場合はカレンダーを見て、この日までにこの仕事を終わらせないと次の仕事が絶対に間に合わないなとか、そういうことを考えて自分を奮い立たせる(笑)。そういう性格なんですかね。でも、仕事の曲をやっているときに、自分の曲をやりたくなったときはものすごくストレスなんですよ。この曲をやりたい気分なのに、何でできないんだ〜!って(笑)。だから、できるだけそういう状態に陥らないように、仕事の曲は進められるときに進めておくようにしています。

並木優 さすがプロ!

DE DE MOUSE 何かプロって言われると違和感あるなぁ(笑)。でも、たとえ気分がのらなくても、がんばってやるしかないから。ただ、アイディアが思い浮かばないような仕事は最初から受けません。そこは明確に線を引いているというか。最初に“こんな感じでいきますけど、これでいいですか?”とクライアントに聴いてもらって、“その方向性でOKです”と言ってくれる仕事しか受けない。あと意外と多いのが、“自由に作ってくれていいです”とか言っておきながら、後でいろいろ難癖をつけてくる仕事(笑)。“何か違うんで作り直してください”とか。

並木優 えー、そんなことがあるんですか!

DE DE MOUSE そういうの、多いですよ。だから自分ではできないと思った仕事はハッキリと断るのが大切ですね。なんでもかんでも引き受けちゃうと、どこにでもいる普通の作家になっちゃいますし。ぼくの場合は全部一人で作っているので、相手と直接やり取りすることもできるんですけど、仕事を断ることもあるので間に必ずマネージャーを入れるようにしています。企業ものとか契約が絡む仕事になると、いろいろ大変ですしね。直接本人がやると、舐められる場合も多い(笑)。インディー時代はずっと一人でやっていたんですけど、メジャーで初めてマネージャーが付いて、インディーに戻った今もその彼を説得して引き続きやってもらっています。

並木優 お仕事を断るのも大変そうですね。

DE DE MOUSE やっぱり自分の最低限の価値というものを定めておかないと。それはもちろんギャラでもいいんですけどね。ブランディングというか、自分の見せ方というのは大事だと思っています。

並木優 タメになるなぁ。でも、お仕事での曲作りは本当に大変だな〜と思います。気分がのらなくてもやらなきゃダメですし……。

DE DE MOUSE 基本的に音楽を作ることが好きだから。精神論みたいな話になってしまいますけど、自分は音楽が無くなったら、この社会で生きていけないと思っているんです。だから音楽が作れなくなることが怖いというのがすごくあって、半ば強迫観念で作っているところもある。

並木優 おおお。

DE DE MOUSE すっごく良い曲ができて、嬉しいのと同時に、これから先これ以上の曲ができなかったらどうしようという怖さは常にありますね。もう十代の頃から。ずっとその怖さとともに生きてきた。だから一時期、音楽を作ること自体辛くなってしまって。音楽を作らなくても社会の中で生きていけるのであれば、そっちの方がいいかなとも思ったんですよね。でもあるとき、何かを作る過程で悩むのは当たり前のことで、一生音楽を作って生きていけたらすごく幸せなことなんだから、自分は死ぬまで音楽をやっていこうと思えるようになったんです。もし音楽をやらなくても楽しいこと、気持ちが充実することがあれば、そっちの方が人生楽しいのかなとたまに考えますけど(笑)。

ぼくはメルヘンですよ。普段、お菓子しか食べてないですし(DE DE MOUSE)

並木優 新しい音楽はどうやって見つけるんですか?

DE DE MOUSE SoundCloudやYouTube、それにTwitterとかで誰かがシェアしていたのをチェックしてみたり……。その中ではSoundCloudが多いですね。そういうので新しい音楽をチェックしていて感じるのは、ここ数年でメロディー指向が強くなったなということ。あとは自分が歳をとったからかもしれないですけど、みんな画一化している感じがします。もちろん、そんな中でもおもしろいなと思うアーティストはいるんですけどね。ここでは名前を挙げませんけど(笑)。ぼくが名前を挙げてしまうと、“DE DE MOUSE推し”というイメージが付いてしまうと思うので……。

並木優 わたしは音楽に関しては“よし探すぞ!”というのはなくて、誰かにおしえてもらってというのが多いですね。あとはDJイベントで聴いて、いいなと思ったり。

——— 並木さんは、音楽やDTM以外の趣味はあります?

並木優 いっぱいあります。ゲームとアニメ、それに食べること、旅行、洋服……。ゲームは、プレステ4以外は大体ありますね。スマホでもやります。

——— アニメはどういうのが好きなんですか?

並木優 いろいろですね。テレビで新しいのが始まったら大体チェックして、2〜3話まではがんばって見て。それで最後まで見るのを決める(笑)。

——— 最近はアニソン系のDJイベントにも出演されてますよね。

並木優 そうなんですよ。それでテレビのアニメをチェックすることが増えました。

DE DE MOUSE アニメ好きというのが今時な感じですね。最近はアニメ好きを公言するアーティストがいたりしますが、昔はそういう人はナードに括られて横目に見られていましたからね。アニメ、イコール・オタクみたいなイメージが強かったから。それが最近は普通の大学生が、ファッション感覚でアニソンを聴いていたり。さっきの話ではないですけど、ここでも時代は変わったなという感じがします(笑)。

並木優 DE DE MOUSEさん、ジブリとか好きそう。

DE DE MOUSE すっごく好きでしたよ。デビュー当時はジブリ好きを公言して、気持ち悪がれたりもしたんですけど(笑)。ジブリって、やっぱり作品に対するこだわりがすごいと思う。何て言えばいいのかな…… 子どもからお年寄りまで、老若男女が楽しめる作りへのこだわりがすごいというか、娯楽としても作品としても、ある種理想的な仕上がりになっていて。だからハタチくらいの頃は、自分もジブリのような作品を作りたいなと思っていたんですよ。

並木優 わたしもジブリ好きです。でも、DE DE MOUSEさんって、もっとメルヘンな人なのかなと思ってました。サンリオピューロランドの音楽とかもやられてますし……。実際にお会いしたら硬派な人で、ちょっと意外な感じでした。

DE DE MOUSE いや、ぼくはメルヘンですよ。普段、お菓子しか食べてないですし。

並木優 えええ、本当ですか?

DE DE MOUSE “お菓子しか食べていない”と言うと、みんな冗談だと思うんですけど本当です。朝起きて、4〜5時間したらお菓子を食べて。でも最近はちょっと栄養のことを考え始めて、千切りキャベツを夜に食べたりしてるんですけど(笑)。

並木優 そういえばこの前のイベントでも、マネージャーさんと二人で“食に興味がない”とかおっしゃってましたね。

DE DE MOUSE 地方に行ったりすると、みんなご当地の美味しいものを食べたりするじゃないですか。ぼくらはそういうの興味が無くて、コンビニで買って車の中で食べておしまい。人には“本当につまらない人生送ってるね”とか言われるんですけど(笑)。もちろん昔は、地方にしかないお店に行ったりもしたんですけどね。でも大して美味しくなかったり…… 選んだお店がよくなかったのかもしれないですけど。けど“地方に行ったら美味しいものを食べなきゃ”ということを考えなくなったら、すごくラクになりましたよ。ラクになったのと同時に、“自分、汚れた人間になってしまったな……”とも思うんですけど(笑)。昔は観光することにテンション上がっていた自分がいたなとか(笑)。

並木優 わたしは地方に行ったら美味しいもの食べたいので、まだ大丈夫です(笑)。でも主食がお菓子というのはメルヘンですね。

DE DE MOUSE メルヘンでしょ? DE DE MOUSEの音楽はお菓子を食べながら生まれるんです。

並木優 どんなお菓子が好きなんですか?

DE DE MOUSE ここ最近、生活がひどくって、昨日もイベントでお酒をしこたま呑まされたんです。そんなに強くないんですけど……。そんな日の翌日は、体にやさしいパイの実に限りますね(笑)。あれは体にやさしい。その後、カラムーチョが食べたくなったんですけど、弱ってる体に良くないなと思ってやめました(笑)。とにかく部屋に山のようにお菓子があるのが幸せなんです。

並木優 わたしはチョコパイが好きです。いつも30個くらい冷蔵庫に常備してあります(笑)。

DE DE MOUSE チョコパイ、ぼくもいつも冷蔵庫に入れてありますよ。昨日も食べました。冷蔵庫と言えば、LITEというバンドのベースの井澤くんに言わせると、チョコパイを冷蔵庫に入れるのは邪道だそうです。夏に食べるときは、常温でドロドロした状態が夏のチョコパイの姿で自然なんだそうです(笑)。

並木優 なるほど〜。DE DE MOUSEさん、お菓子はどこで買うんですか?

DE DE MOUSE やっぱりコンビニが多いですね。新しいお菓子は常にチェックしてます。その昔、イベントでティムタム(註:オーストラリアのアーノッツ社のチョコレート・ビスケット菓子)を輸入している会社の方と知り合ったんですけど、その人からも“DE DEさんは本当にお菓子について詳しい”と太鼓判押してもらいました(笑)。

並木優 新しいお菓子で何かおすすめあります?

DE DE MOUSE この前、やっと理想のお菓子のひとつを発見したんですよ。ずっとストロベリー・クリームが入ったチョコパイがあったらいいな〜と思っていたんですけど、サンクスに行ったらそれがプライベート・ブランドで売っていて。もちろんチョコパイもどきなんですけど、それは感動しましたね。

並木優 それはヤバいかも。

DE DE MOUSE ぜひ食べてください。エンゼルパイにはストロベリーがありますけど、あれはマシュマロですからね。チョコパイでストロベリー・クリームが入っているのは珍しくて。今のところ今年一番の感動ですね。発見したときはテンションあがりました(笑)。

並木優 お菓子食べながらの曲作りだとパソコンが汚れちゃいそうですね。

DE DE MOUSE カバー付けてるので大丈夫(笑)。

並木優 でもよかった。DE DE MOUSEさんがイメージどおりメルヘンな人で(笑)。

〜 DE DE MOUSEさん、並木優さん、お忙しいところありがとうございました! 〜

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