STUDIO TOOLS
Avid、名機“Mbox”の名を冠した新型オーディオIF、「MBOX Studio」を発表…… DSP内蔵、入力インピーダンスを可変できる機能も搭載
Avidが、アメリカ・ニューヨークで開幕した『AES New York 2022』に合わせて、新製品「MBOX Studio(エムボックス・スタジオ)」を発表。2000年代、小型オーディオ・インターフェースとして人気を博した“MBOX”が、待望の復活を果たします。
Avidが2002年に発売したMboxは、同社製品としては初めてUSB接続を採用したホーム・スタジオ向けオーディオ・インターフェース。低価格ながらFocusriteが開発した高品位なマイク・プリアンプを搭載し、ネイティブ環境でPro Toolsを使用できるオーディオ・インターフェースとして、世界的な大ヒットを記録しました。その後、Mbox 2、Mbox 2 Pro、Mbox 2 Miniと多くのバリエーション・モデルが発売され、エントリー・ユーザーを中心に人気を集めたMboxですが、2015年のMbox 3 Proを最後にすべてのモデルが生産完了。以降、Avid純正のホーム・スタジオ向けオーディオ・インターフェースが無い状態が続いていましたが、新製品「MBOX Studio」によって“MBOX”が遂に復活します。
「MBOX Studio」は、Mac/Windowsに対応したデスクトップ型のオーディオ・インターフェースです。ホストとの接続インターフェースはUSBで(端子はUSB-C。Type-A端子用のアダプターも同梱)、AD/DAコンバージョンは24bit/最高192kHzに対応。オーディオ入出力のキャパシティは、最大で21ch入力/22ch出力となっています(96kHz時。192kHz時は10ch入力/10ch出力)。
合計21chのオーディオ入力の内訳は、以下のとおりです。
- 1〜2ch:マイク/ライン/インストゥルメント入力(XLR/フォーン兼用のコンポ端子)
- 3〜4ch:マイク/ライン入力(XLR/フォーン兼用のコンポ端子)
- 5〜6ch:ライン入力(フォーン端子)
- 7〜8ch:ライン入力/FXリターン入力(フォーン端子)
- 9〜10ch:S/PDIF入力(コアキシャル端子)
- 11〜18ch:ADAT入力(オプティカル端子)
- 19〜20ch:Bluetooth入力
- 21ch:トーク・バック入力
合計22chのオーディオ出力の内訳は、以下のとおりです。
- 1〜2ch:モニター出力 MAIN(フォーン端子)
- 3〜4ch:モニター出力 ALT(フォーン端子)
- 5〜6ch:ヘッドフォン出力1(フォーン端子)
- 7〜8ch:ヘッドフォン出力2(フォーン端子)
- 9〜10ch:FXセンド出力(フォーン端子)
- 11〜12ch:S/PDIF出力(コアキシャル端子)
- 13〜20ch:ADAT出力(オプティカル端子)
- 21〜22ch:Bluetooth出力
「MBOX Studio」の大きなフィーチャーが、アナログ入力段(1〜4ch)に備わったAvid独自の機能、『VariableZ』。『VariableZ』は、接続する楽器/機材に合わせてインピーダンスを可変できる機能で、エレクトリック・ギターを録音する際などに音色を細かく追い込むことができます。また、現代のオーディオ・インターフェースらしくDSPも内蔵し、EQ、ディレイ、リバーブといったエフェクト(Avid FX)をニア・ゼロ・レーテンシーで使用することが可能。内蔵DSPでは、ギターやアナログ・シンセをチューニングする際に便利なチューナーも使用することができます。
「MBOX Studio」の主な特徴は、以下のとおりです。
- 名機“MBOX”の名を冠した新世代デスクトップ・オーディオ・インターフェース
- USB接続(USB-C端子)、Mac/Windowsをサポート
- 24bit/最高192kHzに対応
- 最大21ch入力/22ch出力(192kHz時は10ch入力/10ch出力)
- 高品位なマイク・プリアンプを4基搭載、XLR/フォーン兼用のコンボ端子を採用
- 入力インピーダンスを可変できる『VariableZ』機能
- リアンプ用のHi-Z出力を装備
- DSPを内蔵、『Avid FX』(EQ/ディレイ/リバーブ)やチューナーとして機能
- ライブ配信時に便利なループバック機能
- Bluetooth対応、ワイヤレスでオーディオの入出力が可能
- トークバック・マイクを内蔵、直感的なモニター・コントロール機能
- 自由に機能をアサインできるデュアル・ファンクション/ユーザー・アクション・ボタンを筐体中央に4基搭載
- MIDI入出力(DIN端子)、2系統のフット・スイッチ/エクスプレッション・ペダル入力を装備
- Pro Tools Studio(1年間のサブスクリプション)、Sibelius Artist(1年間のサブスクリプション)、MBOX Ignition Pack(プラグイン・コレクション)、Avid Loopmasters Sample Pack、MBOX Control、Celemony Melodyne 5 essential、SoundFlow Cloud Avid Editionがバンドル
- 横幅288×奥行225.3×高さ105.2mm/重量2.8kg
機能と価格のバランスに優れ、幅広い層から人気を集めそうな新型オーディオ・インターフェース、「MBOX Studio」。国内では2022年11月下旬発売予定で、販売価格は116,600円(税込)となっています。さらなる詳細は、AvidのWebサイトをご覧ください。
- Avid MBOX Studio::116,600円