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無償のパワフルなモジュレーション・ディレイ、Imaginando「DLYM」…… VST/AU/AUv3/AAX対応
ポルトガルのソフトウェア・デベロッパー Imaginandoが、フリー・プラグインの「DLYM」をv2.0にアップデート。ユーザー・インターフェースが刷新され、これまで以上に使いやすくなりました。引き続き無償でダウンロードできます。
“Delay Modulator”を謳う「DLYM」は、Imaginando独自のDSP技術によって、コーラス/フランジャー/フェイザーといったモジュレーション・エフェクトを作り出すプラグイン。元になっているのは同社のソフト・シンセ DRCのコーラス・エフェクトですが、ステレオ感をコントロールできる『SPREAD』、低域のみエフェクトをバイパスできる『CROSSOVER』といったパラメーターを装備するなど、大幅に機能が拡張されています。
「DLYM」の大きな特徴と言えるのが、『ANA(Analog Emulation)』と『DIM(Dimension Style)』という2種類のプロセッシング・モードを選択できる点。『ANA』ではアナログ・エフェクトのような温かみのあるサウンド、『DIM』ではローランドのDIMENSIONのような広がり感のあるサウンドを得ることができ、用途やソースに合わせて使い分けることが可能になっています。シンク対応のLFO波形が6種類用意されているのもポイントで、エフェクティブな効果を作り出すことができるサンプル&ホールド、フィルタード・サンプル&ホールドといったモジュレーターも搭載。『8-bit Flicker』や『Hungry Pacman』など、名前を見ただけで試してみたくなるファクトリー・プリセットも26種類収録されています。
「DLYM」に用意されているパラメーターは、以下のとおりです。
- TIME:ディレイ・タイムを0.000〜1.000の範囲で設定します(デフォルト値は0.200)。
- FEEDBACK:フィードバック(ディレイ音を入力に返す量)を0.000〜1.000の範囲で設定します(デフォルト値は0.100)。
- MODE:プロセッシング・モード(処理のアルゴリズム)を『ANA(Analog Emulation)』と『DIM(Dimension Style)』の2種類の中から選択します(デフォルト値は『DIM』)。
- RATE:LFOのスピード(ディレイ・タイムを変調するスピード)を設定します。『SYNC』がOFFのときは0.000〜1.000 の範囲で設定(デフォルト値は0.400)、『SYNC』がONのときは音符単位で設定します(デフォルト値は1/4t)。
- SYNC:LFOをホスト・アプリケーションのテンポに同期させるか、ON/OFFで設定します(デフォルト値はOFF)。
- DEPTH:LFOの深さ(ディレイ・タイムを変調する量)を0.000〜1.000 の範囲で設定します(デフォルト値は0.100)。
- WAVE:LFOの波形を6種類(SIN:サイン波/SQR:矩形波/SAW:鋸波/TRI:三角波/S&H:サンプル&ホールド/F S&Hフィルタード・サンプル&ホールド)の中から選択します(デフォルト値はSIN)。
- SPREAD:ステレオの広がり感を0.000〜1.000の範囲で設定します(デフォルト値は1.000)。左に振り切ると完全にモノ、右に振り切ると完全にステレオになります。
- CROSSOVER:エフェクトを適用する帯域のカットオフ周波数を0.000〜1.000の範囲で設定します(デフォルト値は0.200)。左に振り切るとすべての帯域にエフェクトがかかり、値を上げていくとカットオフ周波数が高くなります。このパラメーターによって、低域(カットオフ周波数よりも下の帯域)にはエフェクトを適用せず、原音のトランジェントと位相を維持するといったことが可能になります。
- DRY/WET:原音とエフェクト音のミックス・バランスを0.000〜1.000の範囲で設定します(デフォルト値は0.500)。
「DLYM」は、Mac(macOS 10.12以降)/Windows(Windows 10以降)/iOS(iOS 11以降)対応で、VST/AU/AUv3(iOS)/AAXの各フォーマットをサポート。ImaginandoのWebサイトから、無償でダウンロードできます。