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SUPERBOOTH19: コルグ、手のひらサイズのDSPシンセ「Nu:Tekt NTS-1」をお披露目…… 自作オシレーターのロードに対応
昨日閉幕した世界最大のシンセサイザーの祭典、『SUPERBOOTH19』。開幕直前、『Nutube』を搭載した「volca nubass」を発表して話題をさらったコルグですが、ブースにはひっそりと未発表の製品が展示してありました。
DIYキット専門ブランド『Nu:Tekt』の新製品として開発されている「NTS-1 Digital Kit」は、手のひらサイズのDSPシンセサイザー。内部構成は、4種類の波形を切り替えられるオシレーター、ポール数を選択できるマルチモード・フィルター、ADSR/AR/ループなどを選択できるエンベロープ・ジェネレーター、3種類のデジタル・エフェクトとシンプルですが、セクションごとに最大5種類のパラメーターをエディットすることができます。1オクターブ半のタッチ式キーボードに加えて、スケールを設定できる高機能なアルペジエーターも搭載。外部入力も備え、デジタル・エフェクターとしても使用できる設計になっています。
そしてこの「NTS-1 Digital Kit」の最大のフィーチャーと言えるのが、prologue/minilogue xd用の開発環境である『logue-sdk』に対応している点。prologue/minilogue xdは、ユーザーが開発したオリジナルのオシレーターやエフェクトを利用できるのが大きな特徴になっていますが(詳しくは、prologueの開発インタビュー記事をご覧ください)、「NTS-1 Digital Kit」はそのプログラムと互換性があるのです。つまり、prologue/minilogue xd用に開発されたオシレーター/エフェクトを、そのまま利用できるということで、これはかなり魅力的な仕様と言っていいでしょう。オリジナル・オシレーター/エフェクトの数は徐々に増えており、中にはMutable Instruments Plaitsのアルゴリズムを移植したものもあります。それをロードすれば、「NTS-1 Digital Kit」は手のひらサイズ/スタンドアローンのPlaitsとして機能するわけで、かなり夢のある製品と言えるのではないでしょうか。prologueやmonologue xdを手に入れなくてもオリジナル・オシレーター/エフェクトの開発が行えるという点で、プログラマーにとっても魅力的な製品と言えそうです。
ハンダ付け無しで簡単に組み立てることができる、手のひらサイズのDSPシンセサイザー「NTS-1 Digital Kit」。価格や発売時期は未定とのことですが、展示されていたプロト・タイプの完成度の高さから、そう遠くないうちに発売されるのではという印象を受けました。