WORLD SYNTHESIZER
WORLD SYNTHESIZER #44:Make Noise、世界初の“3Dカルテシアン・シーケンサー”、第二世代「René」を発表
Make Noiseが、カルテシアン・シーケンサー「René」をアップデート。大きな話題になっています。
2010年10月に発売された「René」は、Eurorackを代表するシーケンサー・モジュール。CVエンコーダーを4×4グリッドで16基装備し、ステップの進行パターンやスピードを外部から自在にモジュレーションできるため、1種類のパターンから無限のバリエーションを生み出すことができるのが大きな特徴です。Make Noiseは、音楽制作用としては世界初で唯一の“デカルト・シーケンサー”と謳っており、その名前はフランスの哲学者/数学者であるルネ・デカルト(René Descartes)に由来しています。
今回発表された第二世代「René」は、オリジナル「René」のX軸(グリッドの横軸)とY軸(グリッドの縦軸)に、『Z軸』を加えた“3Dカルテシアン・シーケンサー”として進化しました。Z軸では、ユーザーが保存したステート(プリセット)間を行き来することができ、これにより複数のパターンを組み合わせたバリエーション生成を実現しています。第二世代「René」では、最大64種類のステートを保存することができるので、4×4のグリッドが64個積み重なっているのをイメージすれば分かりやすいかもしれません。
また、オリジナル「René」の出力はCV/Gateがそれぞれ2系統でしたが、第二世代「René」ではCV/Gate出力がそれぞれ3系統に拡張。CV出力はすべてクォンタイズ対応になり、それぞれ別のスケールを設定することもできるもよう。さらにはTempiとバス接続することで、Select、Store、Revert、Multi-Paste、MESH STATEといった操作を共有することも可能に。モジュール・サイズは変わらず34HPで、基本的にはオリジナルのフォーム・ファクター/コンセプトはそのままに、機能を拡張したバージョンと言っていいでしょう。
価格はオリジナルよりも少し高くなって、525ドル。発売日は発表になっていませんが、欧米のショップでは予約受付が始まっているので、間もなく出荷が始まるのかもしれません。