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PRODUCT REVIEW

Product Review #4:Endorphin.es Autopilot 〜 シンセのチューニングを自動で合わせてくれる超便利モジュールが登場!

スペイン・バルセロナに拠点を置くモジュラー・メーカー、Endorphin.es。同社のモジュラーは、伝統的なウェスト・コースト・デザインを踏襲しつつ、パソコン/iOSデバイスと連携できたり、MPE(MIDI Polyphonic Expression)に対応していたりと、現代の制作環境にマッチした設計になっているのが大きな特徴。また、ポップなパネル・デザインも魅力の一つで、昨年発売された同社のモジュラーの集大成、Shuttle Systemは日本でも人気を集めています。

Endorphin.es - Autopilot

Endorphin.esモジュラーの集大成、Shuttle System

そんなEndorphin.esから、久々の新作モジュール「Autopilot(オートパイロット)」が登場しました。4HPの「Autopilot」は、煩わしいオシレーターのチューニングを自動で合わせてくれるユーティリティー・モジュール。Gateway T_XPShuttle Systemに搭載されているオート・チューニング機能を取り出し、アルゴリズムを大幅に改善したモジュールです。

Endorphin.es - Autopilot

新製品「Autopilot」は、オシレーターのチューニングを自動で合わせてくれるモジュール。デュアル仕様ながら、4HPとコンパクトで、もちろんSkiffフレンドリー

Autopilot」はデュアル仕様で、同じ機能が上段と下段に備わっています(つまり、同時に2種類のオシレーターのチューニングが行えるということ)。使い方は簡単で、オシレーターの出力を“tune in”に、オシレーターをコントロールするモジュール(シーケンサーなど)のピッチ出力(1v/oct)を“key in”に、そして“drop out”出力をオシレーターのピッチ入力(1v/oct)にパッチします。あとはオシレーターをコントロールするモジュールのピッチ出力をAに設定し、「Autopilot」の赤丸ボタンを押すだけ。「Autopilot」は、“tune in”に入力されたオーディオ信号を解析、そのピッチが最も近いAになるように“drop out”のピッチ出力(つまりは、オシレーターをコントロールするモジュールのピッチ出力)を自動的に調整するというわけです。チューニングが合うと、青い“A♭”ランプと赤い“A♯”ランプの両方が点灯します。

Endorphin.es - Autopilot

オシレーターの出力を“tune in”に、シーケンサーなどのピッチ出力を“key in”に、“drop out”出力をオシレーターのピッチ入力にパッチして使用する

実際の動作の様子をビデオ撮影してみたのでご覧ください。チューニングを合わせた後、オシレーターのピッチを変えてチューニングを狂わせていますが、再び赤丸ボタンを押すことで瞬時にチューニングが合わせることができます。重要なのが、「Autopilot」はDAW用プラグインのAuto-Tuneなどと違って、“オーディオ信号のピッチを補正しているのではない”という点。「Autopilot」がコントロールしているのは、あくまでもオシレーターに送られるCVであり、音質には一切影響を与えません。

Endorphin.esによれば、高音よりも低音の方が多少チューニングに時間がかかるとのこと。しかしその時間も、「Autopilot」ではGateway T_XPShuttle Systemと比べて、かなり改善されているようです。また、標準では基音は440Hzに設定されていますが、2つの赤丸ボタンを長押しすることで432Hzに切り替えることも可能。この基音の設定は、電源を切っても保存されます。

一度使うと手放せなくなる便利モジュール、Endorphin.es 「Autopilot」。日本では、Rock oN Companyが今週から販売を開始しており、価格は16,800円(税込)となっています。Rock oN Company 渋谷店では店頭展示も行っているとのことなので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

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