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Audacity 3.0.0が公開…… 完全無料の波形編集ソフトウェアが約10年ぶりにメジャー・バージョン・アップ
無料波形編集ソフトウェアの定番、Audacity(オーダシティ)が約10年ぶりにメジャー・アップデート。新バージョン、3.0.0が公開されました。
カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)のドミニク・マッツォーニ(Dominic Mazzoni)氏とロジャー・ダネンバーグ(Roger Dannenberg)氏によって開発されたAudacityは、Mac/Windows/Linuxに対応したマルチ・プラットフォームの波形編集ソフトウェア。本格的な機能を備えながらも、完全に無料で利用できるのが大きな特徴で、2000年に最初のバージョンが公開されて以降、実に1億回以上ダウンロードされているとのこと。GPLv2ライセンスのもと、ソースコードも公開されており、38の言語に対応しているというのも、世界中で人気を集めている理由の一つです。
今回リリースされた3.0.0の目玉は、『.aup3』という新しいファイル形式の導入。旧バージョンまでのファイル形式である『.aup』では、メインのプロジェクト・ファイルとは別に多数の“データ・ファイル”が保存され、ファイルの管理が煩雑になるという問題を抱えていました。しかしオープンソースのデータ管理システム『SQLite3』を元に開発された『.aup3』では、すべてのデータがプロジェクト・ファイル内に格納されるようになったため、ファイルの管理がシンプルかつ容易に。リリース・ノートによれば、扱うファイルの数が少なくなったことによって、ソフトウェア自体の動作も軽快になったとのことです(そのかわりに、ソフトウェアを終了する際の動作は、旧バージョンよりも遅くなる可能性があるとのこと)。なお、3.0.0では以前の『.aup』ファイルを開くこともできますが、新しい『.aup3』ファイルに自動的に変換されてしまうため、引き続き旧バージョンを使用する(他の人とファイルをやり取りする)という方は注意した方がいいかもしれません。
Audacity 3.0.0の主な新機能は以下のとおりです。
- すべてのデータが格納される新しいファイル形式、『.aup3」を導入。ファイルの管理がシンプルかつ容易に
- 『Noise Gate』エフェクトの改善
- 新しいアナライザーの追加
- 音や無音部分にラベリングできる『Label Sounds』機能
- マクロのインポート/エクスポートに対応
- 最後に使用したツール/アナライザーを瞬時に呼び出せる新しいコマンド
- 160以上の不具合の修正
Audacity 3.0.0は既にリリースされ、これまでどおり無料でダウンロードすることが可能。さらなる詳細は、AudacityのWebサイトをご覧ください。