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世界中のアーティストから愛されたSpeak & Spellの復刻版が発売…… ロボット・ボイスの定番トイが新品で手に入るように

Kraftwerkをはじめ、多くのアーティストが使用したことで知られる音系オモチャの代表、Speak & Spell。誕生から41年の年月を経て、初の“復刻版”が発売になりました。

Basic Fun - Speak & Spell Reissue

復刻版Speak & Spell

アメリカの半導体メーカー、Texas Instrumentsが1978年に発売したSpeak & Spellは、子どもが英語のスペリングや発音を学習するための教育玩具。同社製音声合成チップ TMS5100を搭載、リアルタイム合成によって言葉を発するのが大きな特徴で、世界的大ヒット商品になりました。その後、Speak & ReadやSpeak & Math、Speak & Musicといったバリエーション・モデルや、フランス語やイタリア語、ドイツ語に対応したバージョンなども続々と登場。1992年に生産中止となったSpeak & Spellですが、15年の間に販売された数は実に億単位と言われ(正式な販売数に関する記録は残っていないもよう)、2009年には電気・電子技術の歴史的偉業を認定する『IEEE Milestone』も受賞しています(Speak & Spellについて詳しくは、こちらの記事をご覧ください)。

Basic Fun - Speak & Spell Reissue

オリジナルSpeak & Spell (Image via Hack Education)

子ども用の教育玩具として発売されたSpeak & Spellですが、一方でKraftwerkをはじめとするアーティストの間でも、“楽器”として人気を集めました。一聴してSpeak & Spellと分かる独特のロボット・ボイスは、初期の音声合成(スピーチ・シンセサイザー)チップならではのもので、多くの作品でその“声”を聴くことができます。2000年代に入ってからは、サーキット・ベンダーたちの間で人気を集め、様々なモデファイ版も登場したSpeak & Spell。今後も音系オモチャ/ロボット・ボイスの定番として、多くのアーティストがレコーディング/ライブで使用するに違いありません。

Basic Fun - Speak & Spell Reissue

映画『E.T.』にも登場したSpeak & Spell (Image via Hack Education)

そんなSpeak & Spellの復刻版が今夏、アメリカで発売されました。発売元はTexas InstrumentsではなくBasic Funというアメリカのオモチャ・メーカーですが、現在“Speak & Spell”の商標はアメリカのKahootzという別のオモチャ・メーカーが所有しているようで、その会社からライセンスを受けて企画/生産された商品のもよう。オリジナルSpeak & Spellと比べると少し厚みがありますが、デザインは基本そのままという印象で、傷や汚れのないピカピカのSpeak & Spellは実際に手に取るととても新鮮です。ディスプレイはオリジナルSpeak & Spell同様、14セグメントのLEDが8桁分搭載され、ボタンは中後期のSpeak & Spellと同じソフト・パッドを装備。使用方法はオリジナルSpeak & Spellとまったく同じで、右上の“ON”ボタンを押すと、“あのサウンド”とともに電源が入ります。学習モードは、『SPELL』『SAY IT』『LETTER』『SECRET CODE』『MYSTERY WORD』の5種類を選択可能で、搭載ワード数は約150種類。オリジナルSpeak & Spellの搭載ワード数は約200種類なので、若干少なくなっています。

Basic Fun - Speak & Spell Reissue

復刻版Speak & Spellのパッケージ

Basic Fun - Speak & Spell Reissue

パッケージの裏面

Basic Fun - Speak & Spell Reissue

パッケージの中身。電池が装着された状態で販売

外観/機能ともに、よく再現されている復刻版ですが、オリジナルSpeak & Spellと比べると、やはり違いがあります。中でも最たる違いと言えるのが、その音質。Speak & Spellを初めて触るという人だったら違和感なく使えるかもしれませんが、オリジナルをよく知っている人であれば、一聴して“違う”と感じることでしょう。よくよく聴くと、音質だけでなく微妙に言葉使いも違います。パッケージには、“Original Speech Synthesis Technology”と記載されていますが、アメリカのWebメディア Engadgetが伝えるところによると、音声合成チップによるリアルタイム合成ではなく、録音された素材が使用されているとのこと。要はサンプルが再生されているというわけで、これが本当ならば、オリジナルと復刻版の間にはかなりの違いがあると言っていいでしょう。また、カートリッジにも対応しておらず、ヘッドフォン端子も備わっていません(そのかわり、内蔵スピーカーのボリューム・コントロールが可能になっています)。

Basic Fun - Speak & Spell Reissue

オリジナルSpeak & Spell(左)と復刻版

ただ、新品のSpeak & Spellが安価に入手できるというのは、それはそれで魅力的なはず。音質にこだわらなければ外観/機能は満足のいくもので、本来の教育玩具として見れば、十分“復刻版”と言っていいでしょう。Amazon USでの販売価格は24.99ドルで、国内のいくつかのショップでも販売が行われているもよう。“あの作品で聴けるロボット・ボイスが欲しい”という人は、eBayでオリジナルの中古を手に入れた方がいいと思いますが、“Speak & Spellがどんなものだったのか知りたい”という人や、”ピカピカのSpeak & Spellが欲しい”という人にはおすすめできる一品と言えそうです。

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