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Musikmesse 2018: 英国の新興メーカー Exodus Digitalから、超強力なデジタル・シンセサイザー「Valkyrie」が登場!
11日に開幕したヨーロッパ最大規模の楽器の展示会、『Musikmesse 2018』。今回、シンセ系新製品の中で最も注目を集めているのが、Exodus Digitalの「Valkyrie(バルキリー)」という製品です。
イギリスの新興メーカー、Exodus Digitalが開発中の「Valkyrie」は、テーブルトップ・スタイルのデジタル・シンセサイザー。最新のDSPを採用することで、32倍オーバーサンプリング/96kHz/32bit浮動小数点処理、最大128音ポリ、8マルチ・ティンバーという強力なスペックを実現。内部構成は、ボイスごとに10基(!)のオシレーター(ウェーブテーブル波形や“Hypersaw”も選択可能)、アナログ・モデリング・タイプのフィルター、3基のEG、3基のLFOとなっており、ディストーションやディレイ、フェイザー、リバーブといったエフェクトも搭載。サウンドはUSB端子から24bit/96kHz(あるいは24bit/48kHz)でデジタル出力することも可能になっています。
「Valkyrie」の主な特徴は以下のとおりです。
- 32倍オーバーサンプリング/96kHz/32bit浮動小数点処理
- 最大128音ポリフォニック
- 8マルチ・ティンバー
- ティンバーごとに最大32音ポリフォニック
- ボイスごとに10基のオシレーター(鋸波、パルス波、ウェーブテーブル、ノイズなどを選択可能)
- “Hypersaw”波形を搭載
- 18bit/4,096サンプルのウェーブテーブル
- オシレーター・グループ単位で、デチューン/ハード・シンク/リング・モジュレーション/FMなどを設定可能
- アナログ・ラダー回路をモデリングしたマルチモード・フィルター(ローパス/バンドパス/ハイパス)。それぞれ2ポール(12dB/オクターブ)あるいは4ポール(24dB/オクターブ)のフィルター・カーブを設定可能
- 立ち上がりの良い3基のエンベロープ・ジェネレーター
- ウェーブテーブル波形を選択できる3基のLFO
- パートごとに選択できる9種類のステレオ・エフェクト・モジュール(3バンド・シェルビングEQ、フォルマント・フィルター、5モード・ディストーション、デュアル・リミッター、ステレオ・ディレイ、6ステージ・フェイザー、コーラス/フランジャー、リバーブ)。発音数に影響を与えず、最大で72種類のエフェクト・モジュールを同時に使用可能
- MIDI同期対応、128種類のプリセット・パターンを選択できるアルペジエーター
- 3,328種類のプリセットを保存可能
- 4系統のステレオ出力(TRSフォーン/バランス)、ヘッドフォン出力を搭載
- 最大8系統のステレオ出力に対応したUSB端子。24bit/96kHzあるいは24bit/48kHzでデジタル出力が可能
- MIDI入力/出力/スルー端子を装備
- Mac/Windows対応の無償のエディター/ライブラリアン・ソフトウェア
- 256×64ピクセルの高精細有機ELディスプレイを搭載
- マイクロチューニング/MIDIチューニング・スタンダード(MTS)対応
実際に触ってみた感じ、ディスプレイの表示などに不安定なところはありましたが、サウンドのバリエーションはかなり広そうです。大型有機ELディスプレイの視認性も良く、筐体手前がパームレストのようになっているので、じっくり向き合って音作りをする場合も疲れなさそう。久々にかなり気合いが入ったデジタル・シンセサイザーが登場したという印象です。
発売時期は未定で、価格は2,000ユーロ前後を予定しているというExodus Digitalの「Valkyrie」。Webサイトにはデモ・サウンドがアップされていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
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