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ローランド INTEGRA-7の新機能、“Motional Surround”が凄い
というわけで本日、ローランドの内覧会で新世代音源モジュール「INTEGRA-7」の実機を見てみたわけですが、想像以上に凄いなと感じたのが、新機能“Motional Surround”。2ch出力の効果はチェックしきれなかったのですが、篠田さんが行った5.1chデモンストレーションはかなり凄かったです。
“Motional Surround”は、「INTEGRA-7」内部音源の出力16パートと外部入力1パートの計17パートの出力を360°で定位させ、自由に音像をコントロールできるユニークな機能。これによりストリングスを頭の後ろに定位させたり、SEを後ろから前に移動させたりといった音像コントロールを自由に行うことが可能になります。“サラウンド”という名前が付いている“Motional Surround”ですが、音源の出力を5.1ch定位させるだけの単純な機能ではありません。ローランドが長年培ってきた独自の立体音響技術、“RSS”をベースとしているため、この機能は2ch出力でも利用することができるのです(下の写真は、RSS技術が採用された最初の製品、ADA8024/RSS8048/SSC8804。約20年前の製品で、布袋寅泰『GUITARHYTHM II』など、当時の多くの作品でフィーチャーされました)。
本日の内覧会では開発者の方に少しお話を訊くことができたのですが、 “Motional Surround”では、「空間を4つの面で捉えて音像をコントロールしている」とのこと。具体的には、L-R(前面)、L-Ls(左面)、R-Rs(右面)、Ls-Rs(後面)という4つの面で捉え、「各面に同じような効果を付け加えることで、定位感/音場感を出している」とのことです。では、センター・チャンネル(C)からはどのような信号が出力されるのかと言うと、「L-R(前面)のセンター定位されているものが出力される」とのこと。「どうしても、4つのスピーカーだけだと真ん中が弱くなってしまうので、前面(L-R)だけはセンター・チャンネルを利用して真ん中を補っている」というわけです。
“Motional Surround”では、以下のパラメーターを操作することができます。
まず、グローバル・パラメーター(全パート共通のパラメーター)は、6つ用意されています。Room Sizeで空間の大きさを設定、Ambienceパラメーターで空間の響きを設定します。
● Room Size
● Motional Surround Depth
● Ambience Level
● Ambience Time
● Ambience Density
● Ambience HF Damp
そしてパートごとに設定可能なパート・パラメーターは、4つ用意されています。
● Part L-R
● Part F-B
● Part Width
● Part Ambience Send Level
Part L-Rで左右のパンニング、Part F-Bで前後のパンニング、Part Widthで左右の広がりを設定。このうちのPart L-RとPart F-Bは、iPad/VSTiエディターを利用することで、グラフィカルかつ同時に設定することができます。Part Widthに関しては、「“Motional Surround”には、各パートの出力がステレオで入力される。そのステレオ音源をどれだけ広げるか(狭めるか)設定するためのパラメーター」とのことです。
iPad/VSTiエディターによって、快適に操作できる“Motional Surround”ですが、本体の液晶ディスプレイのグラフィックも秀逸。パートの定位を動かせば、そのグラフィックもしっかり動きます。この動きはムービーを撮ってきましたので、ぜひご覧ください!
ローランド: INTEGRA-7
http://www.roland.co.jp/products/jp/INTEGRA-7/
ローランド: INTEGRA-7(特設サイト)
http://www.roland.co.jp/synth/integra/
ICON: ローランドの新世代音源モジュール「INTEGRA-7」、実機を見てきました!
ICON: ローランド、JUPITERシリーズの“SuperNATURAL”サウンドと、XV-5080/SRXシリーズの全音色を搭載した強力な音源モジュール、「INTEGRA-7」を発表!