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Cycling 74のデヴィッド・ジカレリ、Maxの新バージョン「Max 7」の新機能を明らかに
Cycling ’74のCEO/開発者のデヴィッド・ジカレリが“C74 Blog”を更新し、Maxの新バージョン「Max 7」の詳細を明らかにしています。リリース日についての言及はありませんが、「Max 7」の発売日まで現行のMax 6を20%OFFで販売するとのことで、そんなに先の話ではないもよう。なお、この記事が公開された2014年8月7日以降にMax 6を購入した人は「Max 7」に無償でアップグレードすることができ、既存のMax 6ユーザーは149ドルでGenを含む「Max 7」にアップグレードできるとのことです(従来のアップグレード価格よりも値下げ)。
デヴィッド・ジカレリが今回明らかにした「Max 7」の新機能は以下のとおりです。
● 新しい認証システムを採用:アカウント・ベースの新しい認証システムを採用。「Max 7」では、シリアル・ナンバーを入力したり、チャレンジ&レスポンスでオーソライズする必要はありません。「Max 7」では、ソフトウェアの購入(アップグレードやアドオン購入を含む)はMax上で行う仕様になり、認証は購入後、直ちに実行されます。認証したコンピューターは、オフラインでも半永久的に使用でき、ユーザーは複数のコンピューターでMaxを使用することも可能になります。
● 対話型の新しいトレーニング機能を搭載:「Max 7」は、初めてMaxを学ぶ人に役立つ対話型の新しいトレーニング機能が搭載。ドキュメント類も、より見やすく、よりわかりやすいものへと更新されます。また、VizzieやBEAPはMax内に統合され、すべてのリソースに直ちにアクセスできるようになります。
● 強化されたオーディオ機能:サンプル・プレイバック機能を持つほとんどのオブジェクトに、ピッチ・シフトおよびタイム・コンプレッション/エキスパンド機能が搭載されます。これによりMax内でMax for Liveデバイスを利用することが可能になり、「Max 7」の新技術を活用した驚異的なMax for Liveデバイスも提供されます。
● 劇的に改善されたビデオ機能:Max 7では、モダンAPIの活用とテクスチャーのダイレクト・レンダーによって、ビデオのレンダリング性能が劇的に改善されます。新しいjit.worldは、ビデオ制作や物理ベースのレンダリング、3Dレンダリングを包括的に開始できるJitterの最良のスタート・ポイントになります。また、OpenGLのサポートも強化され、被写界深度やトーン・マッピング・エフェクトを含む、シャドウ処理やポスト・プロセッシングにも対応します。
● 新たに導入される“Snippets”:「Max 7」では、たとえプログラム中であっても、パッチは自動的に保存されます。従ってプログラム中に強制終了したとしても、パッチのすべてを失うようなことにはなりません。また「Max 7」では、パッチの一部を“Snippets”として保存できるようになります。“Snippets”の導入によって、ユーザーはマニュアル内のサンプル・パッチを、自身のパッチにペーストして利用することが可能になります。さらに「Max 7」では、オブジェクトやパッチのフォント/色を、スタイルとして設定できるようになります。
● パッチャー・フレームを装備:ウィンドウのパッチング・エリアの周囲には、“パッチャー・フレーム”と呼ばれるツール・バーが新たに装備されます。パッチャー・フレームには、さまざまなツールやリソースが論理的な分類のもと配されており、たとえばオーディオ・サンプルやプラグインが必要な場合は、パッチャー・フレーム左側からパッチング・エリアにドラッグするだけで使用可能になります。オブジェクトはパッチャー・フレーム上部に用意されており、同じようにパッチング・エリアにドラッグして使用することが可能(Maxの旧バージョンのユーザー・インターフェースに似ています)。パッチャー・フレームの機能は自由にカスタマイズすることができ、また不要な場合は非表示にすることもできます。
● 強力なファイル・ブラウザを搭載:「Max 7」には、従来のブラウザに替わり、まったく新しい強力なファイル・ブラウザが搭載されます。そして先述のとおり、新たに装備される“パッチャー・フレーム”により、オブジェクト、各種メディア・ファイル、“Snippets”、Vizzie/BEAPモジュールを簡単に使用できるようになります。さらに「Max 7」には、オーディオやビデオのプレイリスト機能を持ったオブジェクトが新たに用意されます。これにより、DAWソフトウェアのように簡単に各種メディア・ファイルを再生したり、管理することが可能になります。
これらは「Max 7」の新機能の一部であり、これから数週間のうちに、さらなる詳細が公開される予定とのこと。以前掲載したインタビュー記事でキット・クレイトンも言っていたとおり、かなり大がかりなバージョン・アップになっているようです。