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MUSIKTECHNIK
ソフト・シンセ/プラグインを簡単にホストできるMac用の“マイクロDAW”、Juno Ju-X「Hosting AU」が無償配布開始
以前紹介したソフト・シンセGimmickの開発元であるJuno Ju-Xが、Mac用のAudio Units対応ホスト・アプリケーション、「Hosting AU」の無償配布を開始しています。
“マイクロDAW”を謳う「Hosting AU」は、その名のとおりAudio Unitsフォーマットのプラグイン/ソフト・シンセに対応した極めてシンプルなホスト・アプリケーション。起動に時間がかかるDAWソフトウェアを立ち上げることなく、気軽にプラグイン/ソフト・シンセを使用することができます。
「Hosting AU」は、4系統の“Track”(A〜D)と、それらをミックスして出力する“Master”トラックを装備。4系統の“Track”には、各々4基のスロットが備わっており、いちばん上のスロットにソフト・シンセ、その下の3基のスロットにはプラグイン・エフェクトをインサートすることができます。“Track D”のみ、ソフト・シンセではなく外部入力をアサインすることも可能で、また“Master”トラックにもプラグイン・エフェクトをインサートできるスロットが3基備わっています。そして最上部に用意されている1〜16のプルダウン・メニューを使って、MIDIの入力チャンネルをどの“Track”にアサインするか設定することが可能(デフォルトでは、1〜4chに“Track A〜D”がアサインされています)。あとは「Hosting AU」にMIDIデータを入力すれば、インサートしたソフト・シンセを、任意のプラグイン・エフェクトを通して演奏できるというわけです。
これだけでもちょこっとソフト・シンセを試したいときに重宝しそうな「Hosting AU」ですが、他にも便利な機能がいくつか備わっています。以下、箇条書きで紹介しておきましょう。
テスト・シーケンス機能
各“Track”の下部に備わっている“Test Sequence”ボタンをクリックすると、上昇ループのMIDIデータをソフト・シンセに送ってくれます。これにより、MIDIキーボードなどを接続しなくとも、ソフト・シンセの音を確認することが可能。プリセットを試聴したり、音色をエディットする際に便利な機能です。いちばん右下のフェーダーによって、テンポを変更することもできます。
コンピューターのキーボードで演奏できる“LazyKey”機能
いちばん左上の“KB”ボタンをクリックすると上部にディスプレイが表れ、“LazyKey”機能がオンになります。この機能をオンにすると、コンピューターのキーボード(A〜’キー)を使って演奏することが可能に。オクターブ(Z〜Xキー)、ベロシティ(C〜Vキー)、MIDIチャンネル(B〜Nキー)、ベンド(1〜2キー)、モジュレーション(3〜8キー)といった操作もキーボードから可能で、Shiftキーを押しながらノート・キー(A〜’キー)を押せば、ホールドすることもできます(Spaceキーで解除)。
コンピューターのキーボードを使ったミュート機能
各“Track”の下に備わる“Mute”ボタンによって、任意の“Track”をミュートすることも可能。“Mute”ボタンの右側に記されているキー(9、0、-、=)を押せば、コンピューターのキーボードを使ってミュートすることもできます。
簡易レコーディング機能
そしておもしろいのが、「Hosting AU」には簡易レコーディング機能も備わっているところ。右上の赤い“Rec”ボタンをクリックしてファイルの保存先を指定することで、“Master”トラックの出力を24bitのWAVファイルとしてレコーディングすることが可能。再び“Rec”ボタンをクリックすれば、レコーディングは停止します。
アプリケーション・サイズは実に508KBと、ひじょうに軽いソフトウェアである「Hosting AU」。Cycling ’74 SoundFlowerもサポートしているので、他のAudio Units対応ホスト・アプリケーションとオーディオ・データのやり取りを行うことも可能になっています。
「Hosting AU」は、OS X 10.6 Snow Leopard以降に対応。Juno Ju-XのWebサイトから無償でダウンロードすることができます。