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楽曲のアイディアを書きとめ、DAWに直接エクスポートできる新しいタイプの音楽制作ソフト「SongStarter」が登場

ソフト・シンセ「SODASYNTH」やオープン・ソースのDJソフトウェア「Mixxx」で知られるカナダのソフトウェア・デベロッパー、Oscillcious Audio Labsが新開発の音楽制作ソフトウェア「SongStarter」のベータ版の提供と、プリ・オーダーの受付を開始しています。

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「SongStarter」は、コード進行やメロディといった楽曲のアイディアを書きとめておくためのシンプルな音楽制作ソフトウェア。核となるのはオーバーダブ可能なMIDIループ・レコーダーで、ドラム・ループやクリックを鳴らしながら、思い付いたコード進行やメロディを簡単にレコーディングできる点が大きな特徴のようです。

MIDIループ・レコーダーの長さは、4/8/16/32小節の中から選択でき、“Copy”ボタンをクリックすることで、必要な数だけ“スタックする”(トラック数を増やす)ことが可能。スタックしたトラックは、右側の“M”ボタンでミュートしたり、“×”ボタンで消去することができます。また、右上のリンク・ボタン(二重の輪のボタン)をクリックすると、スタックが丸ごと右側にコピーされ、元となるスタックをキープしたまま、不要なトラックを消したり、新しいトラックを追加することが可能。これにより、ひとつのスタックから、イントロ、Aメロ、サビといったバリエーション(楽曲の構成)を作成できるようになっています。

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「SongStarter」には、9種類のサンプル音源、7種類の「SODASYNTH」プリセット、5種類の「Analog Extracts」サンプルが搭載されているため、特にソフト・シンセなどをインストールすることなく、単体で使用することが可能。また、プロデューサーCarlo Carosiが手がけた14種類のドラム・ループも搭載されているとのことです。

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その他、ユニークな機能としては、無伴奏でレコーディングしたフレーズを簡単に任意のテンポに合わせ込むことができる“Freestyle Recorder”や、SoundCloudへのアップロード機能などを搭載。また素晴らしい機能として、Pro ToolsやCubase、Logicといった代表的なDAWへのインスタント・エクスポート機能も装備。これにより楽曲のアイディアを「SongStarter」で書きとめ、本格的なアレンジはDAWで行うというワークフローがシンプルに行えるようになっています。

正直、Webの説明だけではよく分からない部分が多かったので、ベータ版をダウンロードして試用してみようと思ったのですが、なぜか有効期限が切れていて、使用することができませんでした。ですので、最初からDAWに入力するのと比べてどれだけ便利なのか、よく分からないというのが正直なところです。しかし、今夏のSummer NAMMで発表されたA.I.R. Music Technology Igniteも似たようなコンセプトのソフトウェアですし、こういう「シンプルな作曲ソフトウェア」へのニーズは少なからずあるのでしょう。グラフィックの世界でも、似たようなコンセプトのAdobe Ideasが好評のようですし……。

Oscillcious Audio Labs: SongStarter

http://www.oscillicious.com/songstarter/

ICON: A.I.R. Music Technologyの新しい音楽制作ソフトウェア、「Ignite」の機能とユーザー・インターフェース

https://icon.jp/archives/3048

ICON: Summer NAMM: AIR Music Technology「Ignite」のデモ・ビデオ

https://icon.jp/archives/3029

ICON: Summer NAMM: Pro Toolsのソフト・シンセを開発したA.I.R.が、まったく新しいタイプの音楽制作ソフト「Ignite」を発表!

https://icon.jp/archives/3022