NAMM Show 2012

NAMM: 遅くなりましたがSonic Core(旧Creamware)社のブース・レポートです……ベータ版ですがScope 6が動いてました!

えー、先日のNAMMで取材したネタで、未公開のものを少しづつアップしていこうかと思っております。

まずはドイツのSonic Core社。DSPカードPulsarで一世を風靡した旧Creamware社ですね。NAMMの直前にDSPプラットホーム、Scopeの新しいバージョン、v6.0を発表してマニアの間で話題となりました。新しいv6.0では、Scopeプラットホームの開発環境が標準で内包され、ユーザーはDSPプラグインを自由に開発できるようになったのが特徴です(誰しも開発できるというものではありませんが……)。MINIMAXをはじめとする標準プラグインのソースもすべて公開されているので、ユーザーはそれらの機能やインターフェース・デザインを改変することも可能。実を言うと、Scopeプラットホームの開発環境はこれまで公開されていなかったわけではないのですが、すべてのユーザーに、すべての技術情報が完全に公開されたというのがv6.0のポイントかと思います。さらには、ユーザー・インターフェースを開発するためのJuiceというソフトウェアも提供されます。

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先日のNAMMでは、いきなりの“Open Scope”展開についていろいろ話を訊きたかったのですが、ブースに詳しい方がいなかったんですよね……。何度か訪れたんですけど、Scopeとはまったく関係なさそうなカントリー・バンドが演奏していたり(笑)、よくわからないブースでした(たぶん、アメリカの代理店による仕事だったんだと思います)。

そして、せっかくScope v6.0発表直後だというのに、ブースに展示してあるコンピューターには肝心のv6.0が入っていない(笑)。

1台だけ、Scope v6.0のベータ版が入っているコンピューターがあって、そこでは先述のJuiceにMINIMAXのユーザー・インターフェースが立ち上がっていました。これで自由にMINIMAXのユーザー・インターフェースをデザインできるんだと思います。

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また、Scope v6.0には、ParseqというAbleton Liveのようなユーザー・インターフェースのシーケンサーも統合されています。しかしまだまだ開発途中という感じでした。

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ブースに置かれていたDSPユニットは、Scope XITE-1(ラック上から3番目)。Analog Devices社のSHARCを18基搭載した強力なDSPユニットで、ホスト・コンピューターとはPCIe/ExpressCardインターフェース経由で接続します。

その上のオーディオ・インターフェース、A16は、以前はSonic Core/Creamwareブランドで販売されていたものですが、現在はFerrofishという会社から販売されています。Ferrofish社は昨年、DSPオルガン・モジュール、B4000+をリリースして少し話題になりました。

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ブースにいたスタッフに話を訊くと、Scope v6.0はまだまだ開発段階で、正式版のリリースは早くても今年の夏になるということ。今となっては希少なDSPプラットホームだと思うので、今後もその動向には注目していきたいと思っています。

ICON: Sonic Core(旧Creamware)が「Scope 6」を発表、プラグインの開発環境を統合!

https://icon.jp/archives/577

Sonic Core

http://sonic-core.net/