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NAMM 2013: Orange、世界初の全自動デジタル真空管テスターを発表……物欲をそそるアンプ型コンピューター「Orange OPC」も展示

ギター・アンプ・メーカーの老舗 Orange社が、まったく新しいテクノロジーを採用した「真空管テスター」を発表、それがネット上でけっこう話題になっていたので実物を見てきました。

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今回発表された「DIVO VT1000」は、世界初の全自動デジタル真空管テスター。真空管のソケットは、オクタルを1基、9ピンを2基装備し、さまざまなタイプの真空管のテストに対応します。使い方は非常に簡単で、真空管を装着し、真空管の種類を選択してスタート・ポタンを押すだけ。すると真空管のコンディションがLEDランプで表示されます。Orange社によれば、「DIVO VT1000」による測定結果は極めて正確とのこと。ギタリストはもちろんのこと、ギター・テクニシャンや真空管機材を製造するメーカー、レンタル・カンパニーなどにとって、最高に便利なアイテムになるのではとのことです。

「DIVO VT1000」は8〜12週間のうちに販売が開始され、価格は499ドル/349ポンドとのことです。

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そして「DIVO VT1000」をチェックするついでに、1〜2年くらい前にガジェット系のメディアで話題になった「Orange OPC」も見てきました。「Orange OPC」は、Orangeのアンプ筐体にWindows PCを組み込んだコンピューター。ニュースで見たときは大して興味は湧かなかったのですが、これ、実物は相当良い出来です。正面/斜めから見ると完全にOrangeのアンプで、これがコンピューターだとは誰も思わないでしょう。横幅はノート・パソコンくらいと小さく、そのコンパクトさもかわいいです。

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中身は完全なWindows PCで、OSはWindows 7 Home Premium(64bit)SP1、CPUはi3/i5/i7を搭載(モデルによって異なるとのこと)。ストレージは500MBのHDDで、スロット・ローディングのDVD-RWドライブを内蔵しており、HDMI、DVI-D、VGA、5基のUSB 2.0端子、2基のUSB 3.0端子などインターフェースも充実しています。

もちろん、24bitのオーディオ・インターフェース機能も内蔵しており、ギターを直接繋ぐことが可能。ステレオのライン入出力やS/PDIFデジタル入出力(オプティカル/コアキシャル)、iPodなどを繋ぐためのステレオ・ミニのアンプ入力なども備えています。

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ソフトウェアとしては、IK Multimedia社のAmpliTubeとAcoustica社のDAW、Mixcraft 6がバンドル。AmpliTubeでOrangeのモデルを使えば、完全なデジタル・ギター・アンプとして機能します。DAWに関しては、別にMixcraft 6を使う必要はないので、Pro Toolsをインストールしてしまうのもカッコいいのではないでしょうか。

気になる価格は、785ポンドから。これはなかなか物欲をそそるアイテムですね。何よりその小ささが最高でした。

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Orange社ブースでは、少し前に発売された超小型のアンプ・ヘッド「Micro Terror」ももちろん展示。これも小さくていいですよね。

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Orange Amplification

http://www.orangeamps.com/

Orange OPC

http://www.orangeopc.com/