AES 2012 San Francisco

AES2012: Slate Pro Audio、マルチタッチ・スクリーンをフィーチャーしたDAWコントロール・システム、「Raven MTX」の予告動画を公開

今回のAESコンベンションでは、何か新しいものを出すんじゃないかと噂されていた米Slate Pro Audio社ですが、我々の予想を上回る強力な新製品を準備しているようです。

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つい先ほど、YouTubeに予告動画がアップされたSlate Pro Audio社の新製品、「Raven MTX」は、マルチタッチ・スクリーンをフィーチャーしたDAWコントロール・システム。Slate Pro Audio社の代表、スティーヴン・スレート氏は「Raven MTX」について、“最初のマルチタッチ・プロダクション・システム”と称しています。

「Raven MTX」の核となるのは、Pro Toolsをはじめとする既存のDAWシステムで、それを大型のマルチタッチ・スクリーンでコントロールしようというのが、このシステムのコンセプトのようです。最新の大型マルチタッチ・スクリーンを活用することで、DAWでアナログ・コンソールのような操作感を実現したシステムとでも言えば分かりやすいでしょうか。予告動画では、マルチタッチによって複数のフェーダーを指先で同時に操作できる点が強調されています。

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「Raven MTX」は、既存のDAWシステムに、大型のマルチタッチ・スクリーンやモニター・セクションを搭載したサーフェースと、マルチタッチ・スクリーンでDAWソフトウェアをコントロールするための「Raven Software」という2つのコンポーネントを加えることで成り立っています。

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「Raven Software」は、Pro Toolsをはじめ、代表的なDAWソフトウェアのほとんどに対応。このソフトウェアの一番の役割は、マルチタッチ・スクリーンでDAWソフトウェアの操作を可能にすることなのですが、マウス/キーボード操作が前提のDAWソフトウェアを指先でも快適に操作できるようにするため、主要な機能にアクセスできるツール・バーや指先での操作に最適化されたミキサー画面なども用意されているようです。ツール・バーの機能はカスタマイズ可能で、トランスポート・コントロールをはじめ、様々なコマンドをアサインすることが可能。また、タイムコード・ディスプレイのフロート表示機能も用意されているようです。

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「Raven MTX」の肝となるマルチタッチ・スクリーンは、LEDバックライトを装備した高品位なものが採用されているようで、表面のガラスの厚みは2mmとのこと。予告動画での解説を聞く限り、反応や滑らかさといった操作性にかなりこだわっているようです。

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そしてサーフェースには、デジタル制御/アナログ回路のモニター・セクションを搭載。複数の入力と4系統のスピーカー出力、複数のキュー送りを備えた本格的な仕様で、スマートフォン入力やUSB端子といった現代的なインターフェースも装備。最高7.1chのマルチ・チャンネルのモニターにも対応しており、マルチタッチ・スクリーンの上部にはVUメーターも搭載しています。

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まだ現時点では予告動画が公開されただけなので、不明な点も多い「Raven MTX」。しかしそのコンセプトは斬新で、今回のAESコンベンションの目玉製品になりそうな感じです。続報にご期待ください!

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Slate Pro Audio

http://www.slateproaudio.com/

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